2 しりとり

あと三駅。

『かしわもち』、送信。

わずかに開いた地下鉄の窓、轟音と生ぬるい風。


返事が来た。

『チェス』。


あと二駅。

案内の機械音声、暗い車内で揺られる人たち。


あと一駅。

『すき』、送信。


駅に着いてドアが開く。


小さく手を振って乗り込んできた君は、嬉しそうに笑って「わたしも」と小声で呟いた。

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