第4話
「ただいまぁぁぁぁぁ!!
「おー、やっと帰ってきたと思ったら…」
「大変だったよ。生徒会副会長の四郷は指示聞かず後輩の役員勝手に帰すし、応援団の団員共はやんちゃすぎるし、資格は難しすぎるし!!」
「まあ、これでやっと全員戻ってきたわけだ。」
改めて、メンバーを紹介しよう。
リモコンロボットアーム設計・製作、戦略担当
後輩より頭が低い生徒会長
藍上 鋼
自動ロボット設計・製作・プログラム担当
輝くメガネの中二病
伊達 見佐雄
リモコンロボット組み立て・操縦担当
たまにふざける優等生
小田中 織
リモコンロボットプログラム・基盤配線担当
変な期待をされすぎて泣きそうな新人
赤来 太郎
リモコンロボット設計
生徒想いの最強顧問
秋谷 敬三 先生
「っしゃやるぞおおおおお!!」
「ツカレタ…」
「結局こっちでも疲れんのな…」
「フフフ、あとはこのビスを取り付ければ…
「伊達、かっこつけなくていいぞ…」
「いや、こうでもしないとメンタルが持たねえ!!」
可哀想に…
「エルスイフ、R2、イコール…」
赤来はプログラムで頭が逝ったか…
その時だった。
「頑張ってるなぁ、ロボ研。」
大男がやってきた。
こいつは…
「エジプトの石油王、カリム・アルヒリ…」
「お、藍上じゃん!!」
いや、こいつらは…
「ものコン…だと!?」
高校生ものづくりコンテスト、略して“ものコン”
はんだ付け基盤を作り、プログラムを打ち込む大会の奴らだ。
「何してんの?」
「あぁ、これはテニスボールを掴むアームだよ。できるだけ軽量にしようと考えてね、モータを使わなくてもボールが掴めて、筒の上に置けるんだ。この後もう2種類のアームも作るつもりだ。」
「こっちのアームは?」
「これはメガホン用のアーム、輪ゴムで挟んで掴むことで確実に掴んでどう揺れてもメガホンが落ちることはない。」
「へぇ…」
「おい、引くなよ。ってかお前ら、大会来週じゃなかったか?練習しなくていいのか?」
「大丈夫大丈夫!!今先生がいないから…」
そうカリムが口にした瞬間、もう1人が口を押さえる。
「何が…大丈夫だって?」
ものコンの顧問、
「お、お許しを…」
「あ、ロボ研のみんな、うちの奴らがごめんねぇ~。お前ら、こっちこい。」
そうして、ものコンの奴らは連行されていった。
なんだったんだ?
「あ、会長さんだ!!」
今度は誰!?
わお、カリムとは違う意味でデカいな…
「会長さん!!いつもお疲れ様です!!これ、エナドリもらってください!!」
僕が唯一学校が変わってよかったと思うこと。
それは後輩女子が可愛いことだ。
紫峰工科の生徒は99%男子だが、サイエンスは50%女子だそうだ。
「会長先輩、がんばってください!!」
水中ロボコン、研究室の華
あまりの輝きに僕は目頭が熱くなった。
「おい、あいつ、後輩女子からエナドリ貰ってるぞ?」
「会長さん、だの、会長先輩、だの…」
「祟ってやる。」
「おい!!違!!ちょ、ま!!」
エナドリは研究室の冷蔵庫で冷やすことにしました。
にしても…あの子、上半身と下半身の良いところが大きかった…
「おい、何ニヤニヤしてるんだ?」
「いや、夏が始まったんだなぁってね。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます