第5話 長短どちらも 第三章

問一


一段落の(200から300文字の語りを)15字前後の文を並べて執筆

各文には主語と述語を入れる(なにについてどうであるか、ここまで70字)


 影もない一面の赤い砂漠から音が消える。

 少年はあたりを見回し、刃を構える。

 灰色の羽が青い空から舞い落ちる。

 赤い地面に降り立つ音が響く。

 影が迫り、風切り羽が鼻先を掠る。

 少年はそれが当たる手前でのけぞった。

 その羽の影から人の脚が現れる。

 魔だ、と本能的に悟る。

 灰色の羽が揺らめき腕が伸びる。

 足元の砂が沸き立ち沸騰した。

 造形だけは整った男の顔が現れる。

 両手に銀に光る刃を閃かせる。

 力を持つものが纏う圧があった。

 少年はナイフの背に左手を添える。

 引くことは死ぬことと一緒と悟った。

 一歩でお互いの間合いに入る。

 男の爪先がぐっと地面を掴む。

 少年は下腹に力を込めて刃を受けた。

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