第5話 戦うマネージャー
彼女たちのブログには真剣に戦うという心が見える。
毎日・同じ場所・同じメンバー・同じ行動、しかもそれをやる方はいいが、見る側としては大変な苦痛と言える。そんな世界で、なんとかその日だけの新鮮さを(作為的にではなく)自然に醸し出そうという、彼女たちの内なる戦い。
在来種純粋日本人にはこだわりがある。なんとかして良いもの・良いサービスを同じ仲間に提供するんだ、という意地がある。
自校・自部の美学・自分自身の美学のために、外面は和やかに微笑みながら、内には鬼のような形相で彼女たちは戦っている。ヘラヘラ笑いながら筋トレをして怪我なんかしている緊張感の欠けた選手なんかよりも、よほど真剣といえるかもしれません。
その真剣さが、細(こま)やかな(写真につける)キャプションや、何気ないショットや、整合性のある文面に表われる。私のような、もはや身体がうまく動かないジジイにしてみれば、殴り合いよりも、マネージャーの内なる戦いにおける緊張感の方が、なじみやすい。
ブログにおける戦いといって、たとえば、コピーライターのように面白おかしいキャッチフレーズを考え出すというのではなく、自分の心を「素の心」にすることで、毎日の日常を新鮮に感じようとする戦い。
(自分の心を)素になろう、虚心坦懐(心に何のわだかまりもなく、さっぱりして平らな心。)で物事に向き合おうという(前向きの)戦いなのです。
「殴る蹴る」など、それほど感激しなくなった年齢の私にとっては、そんな内面的なファイティング・スピリットの方が「見応え」がある。
頭で考え出した面白おかしい・人工的な語句や文ではなく、在来種純粋日本人としての素の心に徹し、その心で事象を見たところに生じる言葉にただよう自然の新しさ。 そんな素の心になろうとする戦い(努力・工夫)こそ、見応えがあるというものです。
○ 兵站業務としてのマネージャーの戦い
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