【ー紅魔館3ー】

視界が暗転してからどのくらいの時間が経ったのだろう。僕は今真っ暗な空間の中一人でそう呟いていた。『風符、風切爆弾』が爆発する前に視界が暗くなったので、その後どうなったのかすらわからなかった。そしてこの空間は何なのかもわからなかった。ルーミアの時もそうだったがこの空間はいったい何の役割があるのだろう。そんな疑問が浮かんだが今考えても仕方がないので、考えることをやめた。そんな風に一人でぶつぶつしゃべっていると、だんだん体の感覚が元に戻ることに気づいた。「お、もうそろそろでこの空間から出られるのかな?」そんなことをつぶやいていると、目の前からひとすじの光が差し込んできた。



目を開けると白を基調とした模様が入った天井が目に入った。

「ここは、、、紅魔館の中か」

ベットから起き上がると、あることに気づく。

「あれ?傷が治ってる。」

あれだけ深く切り付けられた方の傷が後もなしに回復している。

「傷をいやす程度の能力とかもありそうだしあんまり深く考えないでおこう。」

ちょっと大きめのあくびをしてベットから降りる。とりあえず部屋の扉の前に置かれてある自分の靴を履いて廊下に出た。

「うげ、こんなに廊下が長いとここがどこかわからなくなる。」

そんな文句を言いながら歩いていると、誰かと誰かが話している音が聞こえた。その音を頼りに廊下を歩いていると、

「あら、悠貴様じゃないですか。」

ビクッと肩を震わせて声のしたほうを向くと、咲夜さんがいた。

「アアア、コンニチハ。」

と片言でいってしまった。

「そんなに怯えおびえなくていいんだけど。」

(いやだってあなたに殺されかけてるんですけどぉぉぉ)

「ま、とりあえずお嬢様のところに行くからついてきなさい。」

「ワ、ワカリマシタ。」

ちょっと警戒しながら。廊下を歩いていると、当然咲夜さんが

「私との戦いお見事でしたよ、悠貴様。」

と称賛してくれたのだ。

「そもそも最後のスペルカードがどうなったのか知らないんだけど、、」

「あの後無事に爆発して、壁がめり込むくらい吹き飛びました。」

「それで怪我とかしました?」

「多少の出血だけで済みました。」

「体の作り根本的に違ったりしない?」

「いいえ、人間と同じ作りです。」

「じゃあ何が違うんだろ?」

「戦闘の経験じゃないですか?」

「それもありそう。」

そんな話をしていると、ロビーの2階にあったでっかい扉の前まで来た。

「今ここにお嬢様と、霊夢さんがいます。」

ガチャ、と扉を開けると、何やらレミリアさんと霊夢さんが向かい合って座っていた。

「あら、主役のご登場のようね。」

どうやらここに来るまでに何かあったようだ。レミリアさんはため息をついてこっちを見ているしかし霊夢さんは、目をうるうるさせながらこっちを見つめていた。


「あ、余多くん。」

ついには涙をこぼしながら抱きついてきた。

「ちょっ霊夢さん!?」

「よがっだよ〜」

こんな感じで霊夢さんが抱きついていると、

「あの、運命の再会みたいな感じのなか悪いんだけど、あんたに話したいことがあるの。」




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余多悠貴です。ここまでこの小説を見ていただきありがとうございます。もし改善点などがあればコメントに書いてくれると嬉しいです。今後とも不定期ではありますが、投稿いたしますのでよろしくお願いします。

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