本当に少しだけのあとがき

 お疲れ様です。いつもお世話になっております。

 こういった中編にあとがきなんて必要なのか、と思う自分もいるのですが、きちんと伝えるべきことは形に残しておこう、という気持ちでとりあえず書いている次第です。

 

 今回の作品は『科学部シリーズ』のスピンオフ、という風にしており、『彩る季節を選べたら』という作品にちょびっとしか出ていないキャラクター、花村 里美をメインヒロインに扱った作品となっています。

 今回の分岐点としては、主人公の高原翔也くんの家庭が安定していること、それ故に不足はなく妹とも歪な関係性を築いていないこと、また幼馴染に踏み込めなかったこと、というところが主軸としてあります。

 まあ、不足というものを感じていなかった主人公だからこそ、不足を身をもって知って、それを考えた上で踏み出す話……ではあるのですが、実際は複雑な事情が絡まっていたりします。


 例えば、今回のお話で回収部分を結構残したりしています。回収できなかった、ではなく、です。ここが結構大事です。


 実はというほどでもないのですが、この『芽ぐむ花には一つの雨を』という中編作品は、科学部シリーズ最終作となる予定の『さよならしか言えない俺たちは』という作品の前日譚となるお話です。

 

 基本的に科学部シリーズは、『彩る季節を選べたら』という作品に出てくる女性キャラクターのそれぞれのルートを書いたらどうなるか、という部分を試しているシリーズであり、その関係上、三つのルートが存在します。

 一つ目は幼馴染である竹下 愛莉ルートである『彩る季節を選べたら』。

 二つ目は妹である高原 皐ルートである『解け落ちた氷のその行方』。

 三つめは部活仲間の伊万里 京子ルートである『手向けに花を献ぐ』(まだ構想だけで書けてません)。

 というように、それぞれのルートがあるわけなのですが、そのそれぞれのルートを踏まえたうえで迎える最終作が花村ルートである『芽ぐむ花には一つの雨を』、さらにそれを乗り越えた先にある『さよならしか言えない俺たちは』という構成になっています。


 そのため、今回の中編では伏線と呼ぶべきかわからないものがいくつも含まれており、そのうえで作品の中だけでは回収していない部分がたくさんあります。そのことで納得のいかない展開だったり、よくわからなかったりする部分も多くみられたかもしれません。


 けれど、いつか書きます。絶対書きます。

 

 科学部シリーズは全ルートを書いた後、さよならルートという群像劇(予定)で締めくくる予定です。

 すごく遠い日にようやく始められるようなお話ではあるのですが、このタイミングで書いておかないと、ずっと書けないままでいたと思うので、とりあえず言い訳としてこのあとがきを残しておきます。


 ひとまず、言いたいこととしては以上です。次回作の伊万里ルートである『手向けに花を献ぐ』は、自創作の現代ファンタジー『灰色の対極(第二部)』を更新し終えたら書くつもりです。

 それまで長い時間をお待たせすることになると思います。

 待ってねえよ、という人がたくさんだったら逆にありがたいです。ともかく、すごく時間をかけてはしまいまずが、それでも書くつもりは満々なので、いつか伊万里ルートで会えることを楽しみにしておきます。


 ここまで読んでくださりありがとうございました。

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芽ぐむ花にはひとつの雨を @Hisagi1037

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