🔮パープル式部一代記・第十三話
『さかさものがたり』は、とにかく内容が濃かった。
なお、こちらは、絶大な人気を誇りながらも、写しを他人に頼めぬ「とてもとても、
そんな訳で? 道長夫婦は、お互いに、それぞれの「お気に入り作家」として、
「迷惑……宗から届いた新作の漢籍の本も読めずに、積みっぱなしだし……
「おかえりなさいませ……だいじょうぶですか……? つんどく?」
「大丈夫……じゃないかもね……
「お、お気をたしかに~~~~」
***
「ちょっと、この袴だれの袴!?」
「うちの几帳には裳が引っかかっているわ……」
「すみません、すみません、
しきりに頭を下げながら、緑子が、
そんな感じで、静かなのは、
「よい物語であるが、
「では、わたくしが大きくなるまで、箱に封印いたします……」
「……朕がいるときであらば、保護者同伴ということで、だから……朕が、とりあえず預かっておこう……」
「藤壺からは持ち出すなら、また、燃やします……あと、しつこいと、父に言いつけますよ?」
「…………」
***
物語読みたさではあるが、生まれてから、なにひとつ、自分の意思を言えた、そんなためしのなかった
そして内裏では、最近、帝が藤壺に入り浸っているという話が、じわじわと広がっていた。
***
「
後日そんなことを、道長夫婦は、まだ、ヨレボロの
いまのところは、「少し明るくなって、声も聞き取れるくらいに張りが出て、よかったわね」そんな印象だった。
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