第9話スーパーライブIN「淡路」

造成当初はマサ土で表面を固めていたが、自然の力は恐ろしく風雨の浸食で細いクラックの様なものが出来て、軈ては幅員も広がり一雨で湖が出来る大きさと深さがあるクレーターの様な穴ボコだらけの穴ボコの回りに彩りを添えたかった緑の蓬生が生えてコオロギ達の格好のオアシスに為っていた。

「あー節々が痛い。」そう呟きながら首を回すと青空の代わりに神戸電鉄の車輌が出入りする湊川駅に通じる地下の出入口や小学生の時、プールを間借りして、「学校にプールが有るなんて、進んだ学校だ。」と、へんてこりんな円形校舎だと外側からしか、観きれない事実を垣間見ていた。

 あの時は粉雪が降っていた。

酔っぱらった高校2年生の頭にも雪が絡み鼻の穴から顔を覗かせた干し葡萄にも粉雪が絡み

第3章「頼朝の陰謀

「喉が乾いたわ!この辺でエエやろ。もう面倒見切れん!東山のダイエーでラーメンを食って帰ろう。」頭上の声をハッキリと聴きたくは無かった。

 跳んだ失敗だったし、醜態をさらけ出したのは、あの地獄の淡路島パーティー以来半年振りの一気飲み大会で、このグループの中で頭角を現して居ればリーダー格と為り得る。

 気がつけば雪御所公園の石井川の畔に佇んで居た。

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