水神様に愛された子
ねるもち🌱
プロローグ
『 ” 水神様 ”、どうして僕には兄様達みたいに術を扱えないの? 』
『 それはね、君にはまだ早いからだよ。 』
『 でも、、、母様が言っていたの。兄様達は僕の年の頃には扱えたって。 』
『 ふむ。いいかい、君の力はあの子らよりも強く美しいものなんだ。だからね、それを扱うには君の妖力が足りないんだ。そうだな、、、君が今より大きく、妖力を増やすことができた日、その日になればきっと君にも扱えるよ。 』
『 ほんと? 』
『 ああ、ほんとだとも。なんせ君にはうちが付いている。だから安心して。 』
『 うん、、、! 』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…っ、夢か…。」
僕は時々、幼い頃の記憶を夢に見ることがある。遠い昔の記憶を、だ。
(水神様との夢見るのこれで何回目なんだろ、。)
水神様というのは僕たち水竜家の守り神みたいなもの。龍神ってやつらしい。
ちなみに ”水竜家” は祓い屋を生業としている一族。そして圧倒的な結果主義にして祓い屋としてはかなり優秀のためかその界隈ではそこそこ有名なのである。
しかし結果主義ゆえか
” 能力のない者は水竜家のお荷物 ”
” 実力のない者は水竜家ではない ”
” 結果のない者は水竜家には不要 ”
そんな言葉が存在している。そのため水竜家には結果を成した者には優しく蜜のようにドロドロに甘やかす、その反面結果を成すことができなかった者には厳しく居場所すらないとされている。
まぁ、僕も一応水竜家の人間なんだけどね、。でも僕は兄様達とは違う落ちこぼれなんだ。
ーーーねぇ、水神様。僕はいつになったら兄様達みたいになれるの……?
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