小ネタ おじいさん
これは桐生が中学生、まだおじいさん(赤の他人)が存命だった頃のお話。
「おじいさん、昔モテたの!?
ほんとに~?(疑いの眼差し)」
「おう!よりどりみどりあおみどりだ。
ワシはフツメンだったし金もなかったが、当時はヒモのハシゴで暮らしていけた」
「全然自慢にならないよ…」
「ワシの時代は、夜這いやら間男やら普通でなあ。
ボウズが思ってるほど世間様に恥じるものではなかったぞ」
「今も昔も、ヒモは変わらず存在するといういい勉強になったよ…。
そういう無駄な豆知識じゃなくて、もっとヴァンパイアについて教えて!」
「焦るな焦るな。ワシだってそこまで詳しくはない。
そうだなー。
いいかボウズ。
惚れた相手ができたら、とりあえず血を吸ってみろ。一発でオチる。
最初の一回は特別に効くからなあ」
「なに言ってんのさおじいさん。
そんなことしたら、ビンタされて警察に突き出されて終わりでしょ」
「はっはっは。
騙されたと思ってやってみろ、その時が来たらな?
吸血衝動を満たせて、相手もゲットで一石二鳥だ、最高だぞ?」
おじいさんが楽しそうに笑う。
この人、面白くて好きだけど、こういう時は僕にいじわるして、わざと言い方回りくどいんだよなあ…。
現在の桐生「(あの回りくどさのお陰で、このことが記憶からすっぽ抜けたんじゃないか!!
僕は今ちょっとだけ、あなたの軽い口調を恨んでます…)」
小ネタおわり。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます