第2話 接近
あれから数日経った。
下校中に一緒に帰るくらいは順調に日向との距離は縮まっている。
ただひとつ障害があるとすれば彼、明日 夕夜 その人である。
回帰をして改変する上で以前と違う行動をしたことによって回帰前とは違う事象が起こる。
彼もその副産物のひとつだ。
「じゃあ私はこっちだから」
他愛もない会話に一段落ついた頃に日向が名残惜しそうに別れる。
さっきまでとは一変してふたりきりになった僕たちの間には気まずい空気が流れていた。
そういえば夕夜とは一度も話したことがなかった。そもそも回帰前は存在する知らなかったのだ。
そんなことを考えていると夕夜がぼくに問いかけた。
「そんなんで彼女を殺せるのかい?」
なにも返せなかった。
なぜ彼はそれを知っているのか。
面食らっている僕を置いてくように続けた。
「まあいいや、ちょっと着いてきてくれ」
心做しか彼がニヤニヤしてるように見えた。
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