第6話
猫は、昔から好きだったので、猫が出てくる小説は色々書きました。ショートショートが多い。
「母の日」というタイトルで、”ミウ”という仔猫が、病気の母猫にプレゼントをするために青大将と戦う、という童話を書いて、母に読んでもらったら、ひどく喜ばれた。家に来る看護師さんとかにも褒められた。
すぐ思い出せないほど短編をたくさん書いてきたから、「猫テーマ」は多いはずですが、えーと…”ネズミタイプのエイリアンの陰謀で、猫が全部突然凶暴になり、人類が滅ぶ”というのも書いた。
探偵の名前が「猫田瞳」というミステリーのシリーズもあります。これは、最初の一作が、「オッドアイ」という猫によくある遺伝的な変異が、きわめてまれだが人間に生じた、という設定がトリックのキーの話で、なんとなくウケた?気もする。
読む場合にも、猫の関係の話は好きなのが多い。
ポーの「黒猫」とか、漱石の「猫」はもとより、「夏への扉」というSFや、「猫と正造と二人の女」も面白い。ちょっと「猫 文学」で調べると、たくさんの「猫小説の名作」が出てきた。ギャリコという人の「ジェニイ」というのは変身譚らしい。アンソロジーもいろいろあるみたいです。チェホフ、コレット、チャペック、カルヴィーノ…とあるが、作家は知っていても猫のがあったかな?と思う。
チャペックの本は前に読んで、この作家一流のユーモアが、猫のテーマでも光っていた。「山椒魚戦争」も、面白かったなあ。「超訳」が出ていた。
猫のキャラクター、なら「ハローキティ」が有名。バックスバニー?トムとジェリー、猫バス、ジジ、とか?メディアの中の猫というのも多いですね?
ボクは兎角話題が古びるんですが、TikTokだと、いつもかわいい仔猫やら猫の蘊蓄も花盛りで、これはたえずアップデイトしていて、多種多彩で楽しいです。
「喫茶店」というボクの短編は、太田愛蘭ちゃんという少女が主人公なんですが、おおた・めろん、で、Watermelon、スイカちゃんがあだ名の女の子、という設定ですが、この中には「猫尽くし」の喫茶店が出てきて、これは宮沢賢治の「注文の多い料理店」のパロディのつもりなんですけど、これも「猫小説」といえなくもないかな?
「はじめてのおつかい」に出かけたメロンちゃんが、たまたま入った「「山猫亭」という喫茶店の中に、いろいろと猫の意匠が凝らされているのに見とれたりしていて、で、スタッフの女の子も猫っぽい。
お届け物がなんだかわからなかったのを、開けてみると「鰹節」!
で、不図、気が付くと、ひげだらけの、猫そっくりのマスターが舌なめずりしながらメロンちゃんの手元の鰹節を眺めている…というオチで、これも気に入っていてシリーズ化している童話です。
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