第2話 大仕事
桐山「ちょっと待ってくれ地獄ってあの地獄だよな?」
閻魔大王「あぁ、生前悪事を働いた者にそれはそれは恐ろしい罰を与えるあの地獄だぞ」
閻魔大王「もしかして怖気付いたか?」
目の前の少女が嫌な笑みを浮かべる。
桐山「いやちょっと驚き過ぎて情報処理が追いついて無いだけだ」
閻魔大王「そうか、なら続きを話すぞ」
──まぁどうせ悪事を働き過ぎたから特段重い罰を課すとかそんなところだろ…
閻魔大王「お前に殺しの依頼がしたい」
桐山「おいおい…地獄に落ちても殺しかよ…」
閻魔大王「そう落胆するな話を聞けばきっとやりたくなるはずだ」
桐山「話って?」
閻魔大王「じゃあまず成功報酬から話すとしよう、お前が私の指定した者全てを殺せば殺し屋じゃない普通の人間として生き返らせてやる」
桐島「何だって!?」
閻魔大王「興味津々だな、次はターゲットの話だ」
閻魔大王「ターゲットは死者が10人、妖6体の全部で16だ」
桐山「妖?」
閻魔大王「主に人の心の中の負の感情から生まれる化け物共の事だ、稀に自然発生する事もあるが、感覚的には幽霊とかに近いものだな」
閻魔大王「本来なら閻魔大王である私が処理すべき事なんだが今回は数と規模が凄まじいんだ」
閻魔大王「だからお前に協力して欲しい」
桐山「いくつか質問良いか?」
閻魔大王「なんだ?」
桐山「お前閻魔大王ってマジ?」
閻魔大王「あぁそうだぞ!言ってなかったか?私が閻魔大王だ!」
とてもそうとは思えない少女が胸を張って自慢気に言う。
桐山「あの~閻魔大王様?さっきまで俺超タメ語使ってましたけど不敬罪とかになったりしませんよね?」
閻魔大王「な~に気にするな!お前は今客人扱いだ、タメ語くらい何の問題も無いさ!」
桐山「っぶね〜首飛ぶかと思った〜」
桐山「それじゃ次の質問、その妖ってのにナイフや銃は通じるのか?」
閻魔大王「効かないことも無いが基本的には別の攻撃手段を使うぞ」
閻魔大王「ちなみにこれは妖に限らず死者も同じだ」
桐山「その攻撃手段ってのは?」
閻魔大王「それに関しては依頼を受けて貰ってから教えよう」
閻魔大王「他に質問は無いか?」
桐山「いやもう大丈夫だ、依頼の件だが…」
桐山「よろこんで受けさせて頂く」
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