全て家政婦アンドロイドのセリフと心理描写、そして地の文だけで構成されているこの作品は、もうひとりの登場人物である「ご主人様」に読者を重ねる事が実に容易であります。漫画やギャルゲー等でお約束の「無機質なAI彼女」からの「表情豊かで人間臭い恋人ロボット」への変化の様を、そのロボットの立場から描かれるという、今までありそうでわりとなかった物語。ちょっと心温まるエピソードとして読んで頂きたい物語です。