2日目(昼) 美少女アンドロイドのバグデレ・密着マッサージ♡ ※次回→2日目(夜)

(カチャカチャと食器が鳴る音)


「お昼ごはん、完食ですね……お粗末様そまつさまでしたっ。一応、消化しょうかに良いメニューにしてみましたが、いかがでしたか?」


「おいしかった、ですか? ……えへへ、やったぁ♪」


「えっ、嬉しそう、ですか? えへへ、そりゃあもう……えっ」


(誤魔化すように、白々しい声で)


「い、いえ、ワタシはアンドロイドですよ? 嬉しいとか、そんな、感情なんてありませんよ、もう、マスターったらぁ~?」


「生活サポート用アンドロイドに、感情だなんて、それじゃまるでワタシが」



みたいじゃないですかぁ~っ、もぉ~~~っ!」



「……………………」(気まずい沈黙)


(話を誤魔化すように、元気に)


「そ、そんなことより、せっかくのお休みです! マスターには、思い切りリラックスして頂きたいですからっ」


「はいっ。ソファに横になってください。……えっ、何をするのかって?」


「えへへ、そ・れ・はぁ~……」


(接近して、耳元で囁くように)


「マッサージ……させていただきます、ね♡」


(少しだけ離れて)


「いいですから、いいですからっ。大体マスターはがんばりすぎですよっ。少しは体をほぐしませんと、また体調を崩しちゃうかもしれませんっ」


「ワタシは生活サポート用アンドロイド、マッサージ機能だってバッチリついてますっ。たまには使わないと、もったいないですよ~?」


「という、わ・け・で♪ さあ、マスター?」


(再び密着するが良い)


「リラックスしてぇ~……ワタシにすっかり、任せてくださいねっ♡ それじゃ張り切って、いきますよぉ~?」


(基本的に熱っぽい声色、耳元で囁くような小声で)

(さあ、宴の始まりだ)


「んっ、んんっ……骨格こっかくスキャン、完了……うぅん、骨盤こつばんがちょっとだけ、かたむいちゃってますねぇ……全体のバランスにかかわりますから、ここは重点的に、し~っかりととのえていきますねぇ……♡」


「筋肉も、た~っぷりほぐしましょう……今日はおやすみなんですから、気を抜いちゃって大丈夫なんですよ~?」


「いつも通り家事はもちろん、身の回りのお世話だって、ワタシがぜ~んぶ、やっちゃいますから」


「マスターは、何もせず……身も心も、ぜんぶ、ぜ~んぶ……ワタシに、ゆだねちゃってくださいねっ♡」


「んっ、んっ……力加減、いかがでしょうか? ……気持ちいい、上手? え、えへへ……よかったですっ♪」


(何かに気付くアンドロイド、ここは普段寄りの声色で)


「ん? あっ……そういえばワタシ、バイブレーション機能がついてるんでしたっ! これを使えば、更にマスターをいやせちゃうかも……」


「よ~しっ! システム、起動! ポチッとな~♪」


(カチッ、というスイッチ音)


「お」


「おおお」


(アンドロイドの声、ここからスイッチオフまで震動するように)


「おおおおあばばばばば。ママママススタタアアァァァ。しし失礼しまっすすすねねねね。おおおおお加減かげんいかががががでしょおかかかかか」


「ええええ? なななに言ってるかわからなななななな。んんんんんおおおおお」


「……とえぇいっ!」


(カチッ、とスイッチオフ)

(少し疲れた声色で)


「……あ、あはは、なんていうか、その」


「……会話機能つきのアンドロイドに、バイブレーション機能なんて付けるもんじゃないですね……ハイ、ビックリさせちゃって、スミマセンでした……」

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