アラバキで優雅に旅をする国王なんだが、めっちゃ昭和風な物語
沼津平成
1日目 朝
1 クボタ
自分で
テツと人は、手紙でそんなふうに
「五人まで、助っ人を持ってきて良いぞ。人数によってミッションの
と。
「そ、そうなのか」
司令部から連絡を受けて、駆けつけたテツがいった。
「え、えぇ!?」
棒人間もおどおどしている。この二人相性合うんじゃねぇのか? スタッフの文永・
「二人で連盟を組むミッションを、入れようぜ」
急いで臨時の会議が始まった。一旦二人を返すことにした。
2 帰り道を歩く二人
「ええっ、いきなりだったねえ」棒人間とテツは肩をならべていた。テツが棒人間の言葉を肯定する。
二人は一応敵対国の王なのだが、バラエティが好きであり、2国共通でバラエティを行うことも少なくはない。
「連盟を組むミッションとか——入っちゃったりして」
テツがちゃらけた。ちゃらけのはずだった。
夕陽を背にして二人は下り坂を下った。
「競走だ!」
棒人間が急いで走って、昨日の雨でできた泥に転んだ。
「ドジだなぁ」
棒人間より少し背の高いテツは笑いながら棒人間を抱き起こす。
一、
3 そして始まった!
その開会式を、詳しくおぼえているものは数少なく、だからここではテツの日記を詳しく取り上げることにしようと思う。なぜかというと、朝に強いテツでさえ、「レウ時スタムルン分」などと今の時刻をろくにいえないほど早い時刻に始まったのだ。まだ日ものぼらないうちで、夜が暗い。花火でも出したら映えそうだし、目が覚めそうである。
いっこくも——、いっこくも早くテツの日記を始めなければならない。
「バレンタインの月と日をそれぞれ時と分に置き換えてみた時間を一分まわった。
ハルなど爆睡している。いびきは小さいのだが、ハルのような状態がスタッフ含め45人もいたので、会場の遊園は近所迷惑になった。しかし、国王のいる遊園などまるで虚空の世界なので、みんな窓にかぶりついていそぞろとして動かなかった。
『起きて、起きて、』
僕はこりどうを起こした。うーんとうなったこりどうは眠気から解放され始めた。しょぼしょぼな目でしばらく僕を見ていたが、やがてどっさと起きる。
『しまった。ルール説明やんけぇ』
『大丈夫だから。今延々と長いスピーチやってんだけど、肝心の話す人が寝こけてる。やっと進行が起きてるだけだよ。八割は寝てる。——と、思う』
『でも、参加者として、起きてなきゃ——と』
僕はうなずいた。」
4 DANGER
資金は一歩一円で調達するらしい。テツは四時からずっと歩いたおかげで、みんなまともになった時にはもう五千円になっていた。ハルも二十分遅れで目を覚まし、三千円獲得した。
「罠をはろうぜ」
懐中電灯の暗号を使って、(章末解説)連絡し合うと、夜の公園を裸足で駆け回り始めた。こりどうは百均で太い輪ゴムと細い輪ゴムを買いにいき、輪ゴム代は百均までの往復で補填した。
「ハルはどうする?」
帰ってきたこりどうが聞いた。
うーんとハルは唸ると、「穴を掘って、ハイテクのとびきりのやつを作っとく!」と答えた。「印は——、」「うんうん、そうかぁ!」「上手いこと考えたねぇ——」
会議が終わって数分したころ、ううんと棒人間が目を覚ました。六時三十二分。棒人間チームを急いで起こすと、
二番手の棒人間は罠に落ちたが、その罠は数メートルもする深い落とし穴で、地面から75cm深いところぐらいで耐えた。しかし、急に立ち止まったものだから、パグを筆頭とした後続に押されて、棒人間はついに落下し、おならベアに出くわしたのだった。
【暗号】
専用の懐中電灯で連絡する。AはBに連絡するものとして考える。
①連絡したい日本語をローマ字2字にわける。(あの場合AA。)
②それを懐中電灯にタイピングする。
③Aうなずく。センサーがAのうなずくのを検知。
④Aの懐中電灯点滅。頷いてから点滅までの時間を0.X秒とする。もう一回点滅。0.Y秒とする。Bの懐中電灯検知。
⑤ローマ字「XY」をBの懐中電灯が日本語になおしてBに知らせる——。
5、激アツの七時
【五時十八分】
テツはねる姿勢で倒れていたが、うーんと身を起こし会議を始めた。
【七時二分】
ミッションで鬼ごっこが始まった。ゴールまで——。想像はしていたが思ったより早いなぁ。テツチームは逃げである。
武器(イカダ)を作り、漕ぎ始める。
アラバキで優雅に旅をする国王なんだが、めっちゃ昭和風な物語 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel
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