無自覚な許せない奴

白鷺(楓賢)

本編

日々、私たちは多くの人と関わり合いながら生きている。しかし、その中にはどうしても許せない人がいる。彼らは、自分の身勝手な行動が他人にどれだけの迷惑をかけているか、全く気にしていないようだ。いや、実際には気づいているのかもしれないが、それを認めることもせず、何事もなかったかのように振る舞う。こうした無自覚な行動を繰り返す人々の存在が、私にとって大きなストレスの原因となっている。


たとえば、公共の場での罵詈雑言。道を歩いていて、急に大声で罵り合う声が聞こえてくることがある。その言葉の矛先は、たいてい相手を傷つけるためだけに選ばれたもので、聞いているだけで心が重くなる。こうした人たちは、自分の言動がどれだけ周囲の人に不快感を与えているのかに無自覚だ。それが他人の心にどれほど深い傷を残すかなど、考えることすらないのだろう。


また、法に反する行為を平然と行う人々もいる。たとえば、信号無視。信号を守らないで車道を横断する人を見るたびに、なぜそんな無責任な行動ができるのか理解に苦しむ。注意をすれば「自分は急いでいるから」「誰も見ていないから」と平気で言い訳をする。そして、こちらが正論を言っても、逆に「そんなことを言うお前の方が間違っている」と反論してくるのだ。


さらに、職場にもこうした無自覚な人々が存在する。大声で文句ばかりを言い、周りに迷惑をかけているにもかかわらず、何もやろうとしない。彼らの存在は、日々の仕事に大きな影響を与える。どんなに時間をずらしても、結局は顔を合わせることになり、そのたびにイライラが募る。職場でのストレスは、彼らが一因となっていることは明白だ。職員に訴えても、彼らが反省することはない。職員の言葉さえも無視し、自分の行動を正当化し続けるからだ。


こうした人々に共通しているのは、「自分が間違っている」という意識が全くないことだ。彼らは、自分が正しいと思い込んでいる。そして、その結果、他人の迷惑や気持ちに配慮することなく、自分の行動を続ける。自分さえ良ければそれでいい、という考え方が根底にあるのだろう。


一体、どうしてそんな身勝手な人々がこれほど多く存在するのか。そして、彼らの存在が私たちにどれだけのストレスを与えているのか。こうした「無自覚な奴ら」とどう向き合うべきか、答えは簡単には見つからない。それでも、私たちは日々の生活を送らなければならない。だからこそ、彼らの存在に対してどう対処するか、無視することができない課題として向き合っていく必要があるのだ。

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