第13話 正しい認識 

「はーい。ストップぅ そこまでぇ」

今にも☓☓王を斬り捨ててしまいそうな紫月の襟首を後ろに引きながらルダートが声をかける

「殺しちゃったらダメだよ、沙汰は本国で陛下が下すからねぇ」


話しながらルダートの剛刃隊員が☓☓王族に縄をかけていく


縛られながらもホッと息を吐き出す☓☓王に

「ねぇ、陛下?なんで今回は城門前が顔を出していると思うぅ?」

と気の抜けた様子で尋ねる


「何故って…」


「ここに部外者は貴方達しか居ないし……

二度と貴方達に日の目を見せないつもりだからだよ。怖いね。あははは

はい。紫月も私用の感情的な動きはそこまでにして、マスクして働きはじめて。」


そう言うとルダートは

再び青くなる☓☓王を一瞥し、後片付けと

確実な制圧の為に動きはじめる


「はぁ。そうだね。ありがと」


「オル思ったよりルクレツィアにはまってたんだなぁ。あんなオル初めて見た」

絶対ニヤニヤしてそうな様子でルダートにからかわれたが、さっき助けられたし今回は何も言えない


はまってるのだろうか…?

駒のはずの敵国王女に…?

誰より貴族然としているハズの俺が…?


「オル、素直に認めた方がいいよ」

後ろから声をかけられて振り向くとエリザが立っている

「何が…」

「ちゃんと把握していないものを制御するのは不可能だからね。オルならわかるでしょ?」


「……………認める」

確かに頑張ってる、あの環境で歪まなかった純粋なルクレツィアいいなって

可愛らしいなって思ってる


「じゃーやっぱりアレ(王)事故らせて…」

「だめ!!」

…冗談だよ…みんな反応早いなぁ…


「あと、あの姫さんな、王じゃなくて王妃の姉上にそっくりらしいぞ。

南国△△で女神の様に美しくて慈愛に満ちたって言われていたけど…ある日薬殺されたんだそうだ」

1つ上の射出隊副隊長 馬車廻が落ち着いた感じで話かけてくる


「随分と敵視していたらしいよ。

なぁ、お妃様よ?」


王妃がヒッと声を上げる


「なぁ。オル、どうせ全部裁くにしても誤認識は良くない。さ、冷静になって働け」


1つしか違わないのにホントかなわないな


「うるさいな、わかってる。」

この後の裁きにもあんまり関わらない方がいいかもしれないな…

でもそうか、母親主導か…どちらにしても止めもしないんだから王も兄も…

まぁ関係ないか…

コレをどうこうするより、一人で耐えたルクレツィアを早く帰って癒やしてあげたいな


「オールー!ちゃんとやれって!」


なんか聞こえる

あー早く帰りたい






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