第10話 隣国のふじん②
「あー終わった終わった緊張したー」
全く緊張感のない顔をしながらルダートがカツラとマスクを外している
「ねえ、☓☓国って言ったら噂の不細工姫よね」
冴輝はあっちで着替えてほしい
「あー、自国では最低限見るけど他国には一切顔を見せなくて、とにかく不細工なんだという話を聞くね。あちらでは市民でも知っている噂らしいね
可哀想に」
「王、王妃、王子2人は普通の王貴族らしい見た目だけどなぁ」
「不細工ねぇ…どんなだろ」
会話しながら外に出る
「城門前閣下」
王の側付きに呼び止められる
前城門前は3男で、3男だからとのんびりしているうちに兄弟が戦死してそれでものんびり結婚したら
子供一人…紫月だけを残して夫婦仲良く事故死したので、城門前は今一人
17の紫月が当主である
なので 閣下
呼ばれる度に
威厳も経験もない絶滅危惧種城門前の閣下
なんて一人すねた事を思う
「王陛下がお呼びだ」
王からの指示を受けて急いで出陣の準備を整える
出かけようとした所にいたルダートが表情を戦のものに変える
「…何?☓☓動いたのか?」
その声は普段の仁からは想像もつかない
「まだだよ。今回はイザって時の背後の安全のために緩衝地帯の我が国側にいる盗賊を掃討しに行くだけだ」
「この間もやってなかったか?もらした?」
「馬鹿いうな。あっちが危険になってきたから流れて来てるんだ」
「ふーん。気をつけて。☓☓は布陣してるのは不細工わがまま癇癪姫だって公表したみたいだ。止めても聞かないから待ってくれってさ。本当ならいつ爆発するかわからないぞ」
「わかった。気をつける」
☓☓の陣は結構な大きさがある
統率も取れていて綺麗な布陣だ
本当に不細工姫なら、相当な参謀がついている
油断はできないな
「急いで済ませてくるか…」
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