第8話 うるさい

はー、昨日はオタク心が騒いで八一やりすぎて寝不足だ

やっぱ八一カッコイイよなぁ

あー早く極めたい 


そんな風に思いながら地下鉄の駅に向かっていると後ろから勢いよく殴られる


「いったいな!」

「悪い悪い、おはよっ」

幼なじみの刃九郎だ

「でっかいなりでボケーッとしてるから気になるだろー」

なんて両手を後頭部につけながら適当な事を言っている

でっかいと言われた俺は身長180、刃九郎は165位だ

いつもでかいでかいといじられるが、刃九郎に小さいと言うとめちゃめちゃ怒られる


「んでー。何ボケーッとしてたんだよ?またオタ活してたのか?」

してた。

別にいーだろ。必要な訓練なんだし

うるさいな


「軍兵見て何が楽しいのか全然わかんない」

「うるさいな」

「何が楽しいの?」

「うるさい」

あーうるさい。刃九郎うるさい

同御三家、オルサヤとルダート

同い年

とにかく関わりがありすぎる

昔からとにかくうるさい


刃九郎の家は袖一しゅういつ

鎧袖一触がいしゅういっしょく

鎧に袖が触れただけで敵をやっつける程に強い

から来ている


祖は剛力の雅欄がらん

なんか色々強そうな御三家2番目

バルダドゴスの加護を継いでいる


市井では よろいじん

同高でクラスも一緒


その後ろから黒髪ショートの女子がやってきた

「おはよ。相変わらずうるさいね」

「心外だな。うるさいのは刃九郎だけだよ」

「紫月は存在がうるせぇだろ」

幼なじみの突的とつてき冴輝さえき

突的の三女で家得技能は継いでいないが、別家で継承者のいない技能を受け継ぎ、こちらでは珍しい女兵としてエリザの名前で活躍している



エリザ時は何も足していないらしいがなかなかのスタイルで、緩いウエーブに明るい茶髪の防弾カツラを被り全員つける目と口元のマスクの効果もあるのか超美人?(顔見えないのに??)女兵として人気がある なぜか制服になると普通のスタイルにみえる

学校では 沙希ちゃんだ


あー、刃九郎はチラチラチラチラと冴輝を見るな

鬱陶しい



ちなみに刃九郎は黒髪 今時風の長めの前髪をなんかうまいことやってる

ルダートになると凄く長い茶髪のキノコになる


俺は元々茶色い髪を清潔な長さにして大人しそうに真ん中で分けている

オルサヤになると長髪の黒髪を細く1本に結ぶのだが唯一規定通りに防刃マントを被るのであまり見られない


三人でうるさく地下鉄に乗り込む

うるさい 楽しい



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