変わる約束

第6話 続く加護

それが昔々の歴史

ずっと語り継がれる物語

本当に加護があるのかそういう事にした権力者による何かなのかはもうわからない

物語の国もない


「でもさー。斬刃隊長のオルサヤはオルパドスの加護があるサラヤムの子孫でオルサヤ、剛刃隊長のバルタートはバルダドゴスの加護があるルダートの子孫でバルタートなんだろ?」

隣でモブ顔した友達、藤森とうもり練人れんとが話しかけてくる


軍兵募集ポスターを見て昔話をしたのがはじまりだ

練人も自分も軍や兵は好きで駐屯地のお祭りに出かけては人気の軍兵の写真を撮っている


オルサヤもバルタートもずっしりとした壁に囲まれた王貴族地域にいる貴族だ

ノブレス・オブリージュとかいうやつらしいけど

強いからって御三家の当主や嫡男が家得技能だって言いながら前線にでる国なんてうちくらいだろう


故に強く故にカッコイイんだ

そして理由付けの物語だ…


「なぁなぁ静樹、次の王門前祭本当に行かないの?俺余分のチケットあるよ?」

「行かない。行けない。」

「そっかー。残念だなー。今年はバルタートとオルサヤ出るらしーじゃん?」

「うん」

「へっへー。」チケットをヒラヒラさせてくる

ウザい

「ウザい」


「今日忙しいから」

そう言って自分の学生アパートに入る

郵便受けには

加土前 静樹

ポスティングされているチラシを乱暴に握って

部屋に入る



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