第4話 アババギバギ…??
爵位に王女との結婚なんて無理ぃとなっていたゴルダも、案ずるより産むが易しで幸せな生活を送り
2年後に長男 サラヤム
更に5年後に次男 ルダート
を授かる
「サラヤムが10歳になったから、次の休みに、ご加護がありますようにって教会でお祈りをしに行くよ」
ゴルダがルダートの頭を撫でながら伝えるとサラヤムが背筋を伸ばした
無骨な父と優しい母、仲のいい兄弟の幸せな家族であった
ー休みー
中央教会には久しぶりに来た
あの角を奉納した時以来だ
角は無事に、奉納した時の通り正面のやや左にある壁へ飾られている
あの後魔物は出現していない
きっと大丈夫だ
「おや、もう10歳ですか。大きくなりましたなぁ」
司祭がにこやかに近づいてくる
他愛もない話をしながら祭壇まで来て、無事にサラヤムの祈祷が終了した
無事に終わって良かった
次はルダートだなぁ
そう思いあたたかな気持ちで微笑みながら次男を見ると
ルダートは魔王の角を凝視している
「男の子は好きですからなぁ」
司祭がのんびりと言うが、少し違和感を覚える
ルダートを連れてでなければと手を延ばすと
「アババギバギ、バババギバギバギ!」
ルダートが突然声を発した
「る、ルダート!?」
「アババギバギ、バババギバギバギなの!!」
「え…?」
「ごめんなさい、ごめんなさいなの!
お墓ナムナムして欲しいの!」
そう言って角の下まで行って指をさす
「…魔王の墓を作れと言うのか?」
「ごめんなさい、お墓ナムナムして欲しいなの…」
そう言いながら泣き出す次男を呆然と見つめるしかできなかった
一体どういう事なんだ…
司祭と相談をし、司祭から王宮へかけあってもらい
後日教会の一角に魔王の墓が建立された
「アバババババギ ギバギバババ、ありがとうなの 嬉しいの」
司祭は伯爵家の不思議ちゃんなんて笑っているけど
笑ってていいのか…?これ……
もしかして…俺についてる呪いとか…ない??
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます