第2話 英雄

ゴルダはなんとか魔王の攻撃範囲を逸れて左斜め後ろからその身体を登って行くことに成功した


身体からは植物が生え本当に山の様である


なんとか登りきり息を整え、顔をあげると

目の前に黒髪長髪の憂い顔が似合う魔族がいた


慌てて距離をとるが、動く魔王の上で器用にも

スッと立っているソレはゴルダを目を動かして見ただけで動こうとしない


「…お前は、誰だ」

警戒しながらゴルダが問うと落ち着いた声で

「魔王の補佐 オルバトスだ」

と応えた


「魔王の…補佐?」

「いにしえよりそう決まっているが、今回の魔王は補佐していない」

「何故…」

「話が通じない。何も通じない。止めることも出来ない。だから、今回に限りはお前の補佐をしよう。お前は英雄になればいい」


そういうとオルバトスは巨岩程ある魔王の頭を指さした

「今からお前にありったけのバフをかける

一太刀でアレを落としてみせろ」


「わかった。やるまえに1つ教えてくれ。アレにも名前もあるのか?それは誰が…」

「バルダドゴス。誰に付けられたのかはわからない」


言われると同時に身体に力がみなぎる


とにかく全力で刀を振り


魔王の首が落ちた


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