第5話 裸拳で人を殴りなれてる青年攻め×汚らしいひげ面おじさん受け





 蹴りも、足技格闘家のように毎日10数時間サンドバッグや木を蹴り続けた足ではないでしょう。


 ですが、やはり足も、日常的に人を蹴ってるからか、人体のどこが硬いか柔らかいかは、経験で分かっているようです。


 「安心しなおじさん」


 「俺は男の子の大事な所は狙わねぇからよ」


 だそうです。


 男の子にとって露出した大事な部分は、言葉にしなくても狙ってませんね。


 ブラフなんて類でもないでしょう。


 この勝負、相性でおじさんが有利です。


 ガードというより、青年の打撃をさばく、流す。


 そこに、隙を見て反撃。

 しかし、キャンセルして攻撃を繋げたりはしていませんね。

 ゲージは攻撃にではなく、防御に使っています。 


 技術も、青年よりはありますね。


 受けに回ってるのは、少しお腹が緩んでる事と、おじさんでもあるので、

自分から動き回れば、スタミナが減っていくからという理由。

 それと、性格的な面もありますね。

 むしろ、後者の方が大きいのかもしれません。


 青年のように裸拳でガンガン殴っていけば、ガードされれば、自分の拳が傷つく事を恐れている。

 

 日常的に裸拳で人を殴りなれているわけではありませんね。


 青年も分かっているでしょう。


 受けに周りながら、投げを狙っています。


 受けに周りながらも、全てを捌き、流す事も出来ているわけではないので、おじさんの方がHPゲージは減っていってます。


 おじさんが勝つには、投げを決める他ないでしょう。


 しかし、おじさんも投げに入れません。


 方向キー+強パンチor強キックの通常投げは、捌き、流した体勢には入らないのが普通です。


 おじさんの通常投げも、捌き、流した体勢には入らないのでしょう。


 コマンド投げのコマンドは多くが、方向キー半回転+攻撃ボタン。


 通常投げより強力で発生フレームも速い分、より至近距離に近づかなければいけない事が多いのです。


 捌き、流した体勢に、接近して半回転入れるのが間に合わない。

 

 そんな所でしょうね。


 青年もコマンド投げを警戒してますから、至近距離にまでは近づきません。


 青年のコマンド技はまだ出ていません。


 さて、青年のコマンド技はなんなんでしょうかね。


 おじさんの方が、受けと流し、捌き技。


 そして、コマンド投げですから。


 距離を取れば、おじさんは不利。


 この勝負、精神面で勝負がつくかもしれません。


 おじさんが、引いてしまえば、おじさんの負けですね。


 おじさんが、引かない限り、強力なコマンド投げでおじさんが一気に勝利する可能性はあります。

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