第18話

「今日は楽しかったな」

「私もです。ありがとうございました」


アニソーダンサ観光を満喫した俺たちは元いた田舎街のホテルへ戻った。


「それじゃ、見せてくれ」

「はい?」


「ペガスのレストアージ、見せてくれるんじゃなかったのか?」

「はい、そうでしたね!こちらです」


ペガスに案内されたのはホテルの地下室。

こんな場所にあるのか?

「ここです」


地下室には、一体のレストアージとレストアージ用の巨大な弓矢の的があった。


「これが私のレストアージ「メタトロン」です」

「メタトロン…!」


そこにいたのは、黄色いレストアージだった。

通常のレストアージと同じく正統派ヒーローのような外見だが、頭上のアンテナが特徴的だ。


「なるほどな。これなら広範囲で敵の機体を察知できそうだ」

「そういうことです」


「ちょっと起動してみてくれないか?」

「はい、もちろんです」


ペガスはメタトロンに搭乗し、起動させた。

目が光り、動き出す。


「このようなこともできます」


メタトロンの武装は弓矢のようだ。

メタトロンが弓を構えて、矢を放った。

見事、的の中心に当たった。


「いかがです?私もお役に立てそうですか?」

「すごいぞ、ペガス!パイロット技術は申し分ないな」

「お褒めに預かり光栄です」


遠距離から敵を察知する広範囲レーダー。

前衛がピンチの時に後方から援護射撃。

かなり優秀な支援特化型と言えるだろう。


「このレーダーがあれば、イフリートの襲撃にもすぐ備えることができるな」


ビーッ。

ビーッ。


なんだ?

急にメタトロンのレーダーが反応した。


「何かあったのか?」

「おそらく、他の機体が接近しているのでしょう。レストアージならいいのですが、一応確認してみましょう!」


俺たちが外の様子を確認しに行くと、向こうの空から巨大な炎が燃え上がっており、住民が一斉に逃げていく姿が見えた。


「うわぁぁぁ!」

「なんだアレ!」

「逃げろぉ!」


いや、あれは炎なのか?

まるで意思を持って動いているかのようだ。

その姿は人型の生物のようにも見える。


「ついに来てしまいましたか」

「えっ?それって…」

「はい、あれが“イフリート”です」




― 第19話に続く ―


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