第15話

「それじゃ、よろしくな」

「おう、任せとけ!」

「ウリエルを超強くしちゃうぜ!」


翌朝、俺は訓練場に行き、キャンサとシグナに特訓をつけてもらうことになった。


「ウリエルの武器はこの剣だけかい?」

ウリエルを見て、シグナが言った。


「確かに剣以外の武器はないな。ウリエルはスピードと攻撃力がすごいけど、どうせなら遠距離攻撃も欲しいところだ」


「OK!とっておきの遠距離攻撃武器を搭載してやるよ!」


「あぁ、ぜひ頼む。ところで俺を強化するってのはどういうことだ?」


「ついてくれば分かるぜ」


俺はキャンサについていくことにした。


―――――――――――――――――――――


「これはどういうことだ?」

連れてこられたのは、すぐ近くの階段。

ということは…


「走り込みするぜ!」

やはりか。


「これは何の特訓なんだ?」

「体力作りだ。レストアージの操縦も結構体力使うからな」


「確かにそうだな。よし、やるか!」

「よし、じゃあついてこい!」


キャンサはすごいスピードで階段を上っていった。

「おい、待て!」

俺もそれに続いて走る。


階段ダッシュを10往復した。

この訓練施設は3階建て。

かなり疲れる。


「ハァ、ハァ、きついな」

「なんだ、もうへばったのか?情けねぇな」


疲れて座り込む俺をよそ目に、キャンサは余裕の表情を見せる。

流石は隊長やってるだけあるな。


「よし、次に行くぞ!」

「まだやるのか?」


「当たり前だ。レストアージ戦闘員はこのくらい朝飯前だぞ」

「マジかよ?」


「次は腕立て伏せ1000回だ!」

「1000回!?」


「次はダンベル50キロ、片手で1本ずつ持ち上げてみろ!」

「合計100キロじゃねぇか!?」


そんな訓練が丸一日続いた。


―――――――――――――――――――――


「はぁ〜疲れた」

俺は疲労感で寝そべってしまう。


「初日にしては上出来だぜ」

「でも戦闘員はこれを毎日やってるんだよな」


すると、そこへシグナがやってきた。

「お疲れ、リエス!ウリエル改修完了だ!」


「本当か!?」

「あぁ、見てみな」


訓練場に戻り、ウリエルを見てみると両アームにロケット砲が搭載されていた。


「すごいな。これを半日でできるなんて」


「そうだろう。アタシはメカニック技術だけは天才的だからねぇ」


「ありがとう。俺もウリエルもすごく強くなれた気がする」


「おっと、まだ訓練は終わってねぇぞ」

「は?」


「晩飯食った後も筋トレだ!腕立て伏せ、スクワット、腹筋1000回だ!」


「殺す気か?」




― 第16話に続く ―

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