第16話

「リエス様、本日も特訓へ?」


今日は日曜日。

最近、特訓で疲れているので今日は休養を取りたいと思い、サンダーソニア内を観光する予定だ。


「いや、今日は気晴らしにどこかへ出掛けようと思ってる。せっかく他国に来たんだからどんな所があるのか気になってな」


「そうでしたか。では私が案内いたしましょうか?」

「いいのか?フロントの仕事もあるだろ?」


「このホテルは、毎週日曜日を休館日としております。ですから私も本日は暇でございます」

「そうか、ならよろしく頼む」

「かしこまりました」



俺たちは訓練施設に行き、ウリエルに乗る。


「ほら、ペガスも乗れよ」

「私が、リエス様のレストアージに!?」


「別にいいぞ?2人以上乗っても」

「では…失礼します」


「よし、行くぞ!」

俺はウリエルを飛行させた。


「実はこの街はサンダーソニアの中では田舎な方なんですよ」


「だろうな。だから今日はサンダーソニアの首都に行こうと思ってるぞ」


「首都はアニソーダンサですね。この速さならここから2時間もかかりません」


「そうか、じゃあ方角を教えてくれ」


―――――――――――――――――――――


そして、無事に首都アニソーダンサへ到着。

2時間かからないどころか1時間で着いた。


「案外、早く来れたな」

「驚きです。ウリエルのスピード恐るべし…」


ペガスが口をぽかんと開けている。

ウリエルのスピードは、飛行機以上だから驚くのも無理はないか。


「で、アニソーダンサではどんなことができるんだ?」

「私たちの街にはない店や料理がたくさんございます」


いや、それは当たり前だろう。

「とりあえず適当に買い物でもするか」


「いいですね」

「でもその前に腹減ったな」


朝食をまだ食べていなかったので、近くのレストランに行くことにした。


「ここは色んな店がたくさんあっていいな」

「それは私たちの街への嫌味ですか?」


しかし、人口が多い分待ち時間も少々長い。

店に並んでから席に座るまで30分くらいかかった。


「ご注文をお伺い致します」

店員さんがやってきた。


「俺はオムライスで」

「私はハンバーグを」

「かしこまりました」


「ペガス、クールな見た目の割に食べ物の好みは子どもっぽいんだな」

「べっ、別にいいではありませんか!」




― 第17話に続く ―

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