第2話 古い建物の中へ
暗い海を登っていくミズクラゲと少女
少女は綺麗に沈没した古い建物を見つけた
屋根の上に十字架があるので、教会のようだ
「ねぇ、あれって沈没した建物だよね?」
「うん、そうだよ」
少女は目を輝かせて言った
「私、こういうところ初めてなんだ!
1度だけ、あの中に入ってもいい?」
「うん、いいよ
じゃあ、少し寄り道していこうか」
建物の入口らしきところまで来たが、扉は固く閉ざされていて、さらに瘴気のような何かが周りに溢れているせいで上手く開けれそうにない
触ろうとすると弱い電流が流れるようなピリピリとした感覚に襲われてしまう
「困ったな、中に入りたいのに…」
「ねえねえ、近くにこんなものが貼ってあったよ!」
困っているところを、ミズクラゲがボロボロの紙切れを持ってきた
少女とミズクラゲはその紙を覗き込む
「…これで、中に入れるのかな?」
そこには、かすれた文字でこう書いてあった
古き障壁、其は過去の遺物。
打ち破り、その度の幕を開け。
「…障壁…遺物…?」
「一体どういう意味なんだろう…」
2人はどうすればいいのか分からず、黙り込んでしまった
どのくらい時間が経ったのだろうか
少女は何かを思いついたらしい
「わかった!これはあの曲を遊べばいいんじゃないかな」
少女はゲーム用の端末を取り出し、手持ちの状態である曲を遊び始めた
「え、音ゲーって手持ちでもできるんだ…」
ミズクラゲが呆然としてる間に、少女は曲を遊び終えていたが、少女は微妙な表情をしていた
どうやらスコアがあまり良くなかったようだ
だが、建物の入口の瘴気はすっかりなくなり、扉も少し開いている
「あ、中に入れるようになってるよ!」
ミズクラゲは嬉しそうに言った
少女は開いている扉を見ると安心した表情をする
「よかった、あれが正解だったんだね」
「ほらほら、早く行こうよ!」
少女とミズクラゲは手をつなぎながら建物の中へ入っていった
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