第5話 転生!
過労と栄養失調、精神的ショックを全て受けて亡くなってしまった真夜は…。
突然、真っ白な空間の中で意識を取り戻した。
「…え?ここは…?何処見ても真っ白…」
突然、真っ白な空間の中で目を覚ました真夜。キョロキョロと周りを見渡すが、何処までも真っ白が続く空間の中でポツンと自分1人だけが亡くなったはずの肉体の姿のまま、立っていた。
徐々に真夜の心が不安になり始めた頃、ふと目の前に大きな光の玉が現れた。
「…真夜。真夜」
「え?…私の名前呼んでる?」
「ええ。ここは天界にある輪廻転生の間、人は皆死ぬと必ずここで次に自分が行く先を決める事になるのです」
「…じゃあ私…死んじゃったんだ」
「はい。残念ながら…。ここから全てを見ていましたよ?良く頑張りましたね」
「あんな生活してたもんね…私どうなるの?」
「大丈夫ですよ?あなたは地獄に行く様な人ではありません。そうですね〜2つ選択肢を与えますので自分で決めてみますか?」
「2つ?」
「はい。天国でこれから一生楽しく過ごすか、あなたがいた地球とは違う別の世界で新たに人生を過ごしてみるかです」
「…前の先生や夢ちゃんのような人と一緒に暮らしたい」
「わかりました。その2人はまだ地球で生きているため、別の世界であなたが求めるその2人に似た人物のもとにあなたを転生させますね」
「…わかりました」
「今の肉体は地球にいた時の物ですので、新しい世界では私が用意した体を使って貰います。そして…あなたが今まで覚えてきた事などは、ちゃんと次の体にも引継がれますので大丈夫ですよ」
「わかりました」
「他に何かありますか?」
「どんな世界ですか?」
「剣と魔法と魔物がいる世界です。だいたいが人間と魔族ですが、人間不信になりつつある今のあなたには一番安全な所へ送りますね?そこでまず新しい世界の事や、魔法などから覚えると良いでしょう」
「…魔法。わかりました。ありがとうございます」
「もう大丈夫ですね?行きますよ?」
「はい!」
「では…新たな世界へ!」
大きな光の玉が言うには、ここはどうやら死んだ人が一度は絶対通る空間という事だった。私はそれを聞くと…自分はすでに死んでいるんだと理解する事になった。
どうやら、私は天国か別の世界に行くかを選べるようだ。今までがあれだから…もう辛く苦しい思いはしたくないのだが、先生や夢ちゃんの様な人と一緒に仲良く暮らせるのなら…。
大きな光の玉は、今まで私の事を見てきたと言うだけあって、別の世界行きを決めた私が困らないように今までの経験、記憶、今から向かう転生先、と出来る限りの配慮をしてくれた。
私が向かう新しい世界は、どうやら剣と魔法の世界らしい…。魔物もいるって聞いたけど…きっと大丈夫!何とかなるよね?
聞きたい事を一通り聞けた私は、大きな光の玉から放たれた光に包まれると…再び意識を無くし始めた。
◆
目が覚めると、そこは知らない森の中だった!
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