第5話 隣町に住んでいる叔父さん
「ピンポーン」
玄関のベルが鳴る。と同時に、好奇心旺盛なアイツが先に玄関の扉を開けないようにダッシュ!
「独り暮らし始めたって聞いたから、様子を見に来たよ~」
隣町に住んでいる叔父さんが、様子伺いで訪ねてきた。
母から「近々、叔父さんがそっち(アパート)に行くかもしれない」といった話をLINE経由で聞いていた。
「どうした?急にぬいぐるみなんかを隠して?」
慌てて、ぬいぐるみのアイツを背中に隠したため、怪しい動きになってしまった所を叔父さんに突っ込まれる。
「あーそのーこのぬいぐるみ、センシティブなモノなんでー」
明らかに不審な誤魔化し方。棒読みでいっそう目立ってしまう。
「外じゃないし、それにここは君の部屋なんだから、そういうのあっても気にしないけどねえ。叔父さんも君と同じくらいの歳の時、そういう系のヤツを隠し持ってたくらいだし、普通!」
と叔父さんは察してくれたのかは分からないがそこまで深くは聞いてこなかった。
「ところで、仕事の方は順調?なんかあったら、出来る範囲で相談に乗るし!」
と話を変えてくれた。ちょっと安心。
「まだ、仕事は慣れないですね。ミスしたりと思い通りに行かないことの方が多いです。なんと言うか壁にぶち当たっている…みたいな」
「ま、最初はみんなそうだよ。みんな壁にぶち当たって成長して、いずれ立派になる。君もその壁を乗り越えられたら、立派になるハズ。だから今は乗り越えられるように努力しなくちゃ!」
そう言って、叔父さんは手書きの「助言ノート」をくれた。
そして「困った時にこのノートを見てね!」とノートの1ページ目に書いてあった。
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