第27話 レーのかがみ

=====前回のぼうけん=====

 【セーレツ町】で老婆ウラナが仲間になり、僕達はパーティメンバーを最大8人まで増やすことができる【馬車】を求めて【けいかんのまち】にたどりついた。美しい景観の町に入るなりウラナは警官のむれの盛大な歓迎を受ける。どうやらここはウラナの故郷だったようだ。ヨーボはウラナと一緒になろうとウラナパパのもとを訪れるが、婚約には【例の鏡】が必要とのことだった。

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ヨーボ「例の鏡とはどんな鏡じゃ」

ウラナ「くっ…例の鏡とはアレよ…アレ…。隠している噓を暴き出し、真実を映しだす【レーの鏡】…ウラナが大っ嫌いな鏡って知ってるくせに…パパったら…」

ニコル「インチキ占い師だもんねぇ~❤」

ヌイーダ「ニコル。やめなさい。」


パパ「とにかく、ここより南東の岬にある【トリックアーとう】からレーの鏡を持ってこないとこのクソジジイとの旅など認めるわけにはいかんな。」

ヨーボ「わしより年長の者にジジイと呼ばれるのは納得がいかんが…わかった、受けて立とう…」

ウラナ「ヨボたん…ウラナ、レーの鏡は嫌い。行かないでちょうだい。」

ヨーボ「それじゃあわしらは永遠に結ばれないではないか」

ウラナ「でも、あの鏡をもってこられたらウラナ…」


ジュード「おいおい、これ以上恐ろしい真実が見えるなんて勘弁だぞ」

僕「今以上恐ろしくなりようがないと思うんだが」


ヨーボ「それでもわしは行くぞ。ウラナは鏡を見なければいいだけじゃ。わしがレーの鏡を探し出し、持ってきてパパに献上する婚活じゃ。略して、パパ活。」

僕「略し方がおかしい」


ヨーボ「そうときまったらレーの鏡をさがしにゆくぞよ。」

僕・ニコル・ジュード「「「…はーい…」」」(どんより)


ヌイーダ「私は疲れたから村で休んでるわね。」

ジュード「ねぇさん行かないのかよー。なら、俺も行くのやめようかなぁ。」

ヌイーダ「ジュード…♥可愛いのね。うふふ。でもダメよ。アンタがいないと、ニコル1人で戦う事になっちゃうじゃない。」

僕「なんだかヌイーダとジュードの雲行きが怪しいな…」

ニコル「ねぇもう27話目だよ…いい加減まともなメンバー増えてよぉ…」


ウラナ「ウラナは絶対に行かないからね…」

ヨーボ「わかった。とにかく、ワシがとってくるから、ウラナはここで待っておれ。」


◆◆◆


―フィールド―


 僕、ジュード、ニコル、ヨーボは海岸沿いを南東に歩いていき、レーの鏡が眠っているという【トリックアーとう】へ向かった。


ヨーボ「早くレーの鏡を探してウラナのもとに帰らないと…」

ジュード「早くレーの鏡を探してねぇさんのもとに帰らないと…」

ニコル「早くこの冒険を終わらせてトリネコのもとに行かないと…」


僕「僕だけいつまでたっても恋愛要素がないんだが」

ニコル「大丈夫。この【トリックアーとう】に、赤髪ポニテの可愛い魔法使いの子がいるらしいよぉ。」

僕「なんでわかるんだ」

ニコル「【トリックアーとう】はネバールの民が管理している塔で、ネバール唯一の美術館だからね。ボクも名前しか聞いたことないんだけど…。ネバールの民ってことは、トリネコに近い性格だと思うし」

僕「なっ…なんだと!?よしっ、レーの鏡を探そう!!」






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