第6話 不器用な武器選び
―チョット
僕「お待たせ。忘れもの取ってきたよ。」
ヌイーダ「ようやく出発ね。」
ニコル「ダーマシの神殿に向かう途中に村があるから、そこでトイレ休憩してから神殿へ向かおうねっ。途中、そんなに強い敵は出ないはずだから。」
僕「ドライブじゃないんだから、トイレ休憩じゃなくて普通に宿で休もうよ。」
ジュード「やっ…宿…だとっ!??」
ヨーボ「ちなみに、言っておくがダーマシの神殿で転職ができるのは経験を積んだわしだけじゃ。おぬしらは特にやることはないからの。」
僕「わかってるよ。そもそも僕、勇者だから転職とか一生不要だし。」
ヌイーダ「いつのまにか自信たっぷりね。」
ヨーボ「では、まずは町中に設置されているツボを割り、人の家に勝手に上がり込み、風呂や寝室を覗いて家の者に話しかけ、タンスの中を盗み見て中の下着を拝借してくるかの。」
僕「犯罪だろ」
ヨーボ「なんじゃ。わしは事実を述べているだけじゃぞ。」
注:作者はド〇クエを崇拝・敬愛しております。
僕「まずは情報収集だ。町と城を隅々まで探索して住民に話しかけ、引き出しやツボを調べよう。あと、地面に光っているところがないかとか、壁のどこかに抜け道がないかも全て調べないと。」
ヨーボ「わしの言っていることとほぼ一緒じゃろ」
ジュード「そんなことしてたら日が暮れちまう。早く武器を揃えようぜ。俺、まだ『はどうのつるぎ』だからさ。」
ニコル「はどうのつるぎ!!??すっごい強そうなんだけど。」
ジュード「いや、波動じゃなくて『は?どう?』の
ニコル「ボクも『ひじきのぼう』だからなぁ~」
ジュード「ぷっ。LV25のくせに弱っちー」
ニコル「えへっ。
ジュード「超怖えぇ棒だなっ!!ってかそれ以上にお前が怖いわ!!」
ヌイーダ「…というわけで、レベル1のアルフだけが装備が不十分ね。王様からもらった500ゼニーがあるでしょ。ここで待っているから、装備を揃えていらっしゃい。」
僕「えーっ。ヌイーダもヨーボもいるのに、自分のおこづかいで買うのかよ…」
ヨーボ「当たり前じゃ。恥知らずめ。そもそもその500ゼニーはわしがいないと手に入らなかったのじゃぞ。」
僕「
◆◆◆
僕は武器屋と防具屋、道具屋へ行った。
最低限のものを買って、残ったお金は貯金しよう。
・うまいぼう:12ゼニー
・ぴののふく:10ゼニー
・しのぼうし:5ゼニー
よし。これで500-12-10-5=473ゼニーを貯金できる。それにしても、まさか帽子が5ゼニーで購入できるとはラッキーだ。他の帽子は最低でも120ゼニーもしたからな。
僕「みんな、お待たせ。」
ジュード「何おやつ買ってきてんだよ。やる気あんのかてめぇ」
僕「僕はまだレベル1だから、しばらくの間みんなに守ってもらって後ろにいるだけの役だし、次の町とかですぐに装備を買い替えることになるだろ?だったら、最低限だけ揃えてあとは貯金しとこうって思って。」
ジュード「最低限の装備にすらなってねぇだろ。どんだけケチくせぇんだよ。」
僕「現実的にそれが最適解かと。無駄なことはしたくないんでね。」
ヨーボ「そもそも現実じゃないとゆうとるに。」
ニコル「うわぁ、ピノの服、めっちゃ可愛ぃ~!!!ねぇ、みんなでアイス買ってきて食べようよ〜!!」
ジュード「てかなんだよその帽子。なんか気味悪いな。」
僕「え?【しのぼうし】だよ。なんと、5ゼニー!!安いだろ。」
ニコル「5ゼニー!!??」
ニコルは
ニコル「ねぇ…アルフ、これきっと【呪いの装備】だよ。被ったら呪われて、教会で『のろいをとく』してもらわなきゃならないやつ。5ゼニーで帽子が買えるわけないでしょ。アルフらしくないね。どうしちゃったの。」
僕「たっ…確かに…ニコル、ありがとう!!僕としたことが
ニコル「あーっ!!!!!」
♪🎶♩♬♫ 呪いのBGM ♪🎶♩♬♫
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