第5話 パーティメンバー③最強の遊び人

―ヌイーダの登録所―


ヌイーダ「ジュード。きたわ…最強の遊び人、性格:セクシーギャルよ…」




ヨーボ「ふぉっふぉっふぉ。いかにも、わしが最強のセクシーギャルじゃ。」





僕「嘘だろ。勘弁してくれ。」


ジュード「ただのエロジジイじゃねーか。」


ニコル「ヨーボ、セクシーギャル極めたのぉ!?すっごぉーい!!」


僕「ってか、じいさんのクセになんでセクシーギャルなんだよ。おかしくないか?」


ヨーボ「何を言っておる。急に現実世界の話など持ち出すでない。ここは小説の世界じゃ。そもそも、ゲームの時点で創作であろうに。」


僕「小説…???何の話だ?」


ヌイーダ「…というわけで、ねぇ…ヨーボ…3人分のお給料、払ってもらえるわよね?うふっ。」


ヨーボ「もちろんじゃ。そのかわり、いつもの…げへへ。」


ヌイーダ「わかってるわ。デッドリードライブ100回、ヘッドロック100回、エルボードロップ100回…喜んでかけてあげるわよ。うふふ…」


僕「変態か。ヨーボ、死ぬぞ。」


 ヨーボとヌイーダは奥の部屋へと消えていき、しばらくしてからヨーボの喜びにも似た悲鳴が聞こえてきた。



◆◆◆


 僕たちは一旦帰って身支度をした後、カウンターから少し離れたテーブルに腰かけ、旅立ちの手続きを済ませた。


僕「それにしても、全員男か…。極めつけがヨーボの爺さんとか。」


ジュード「ハーレムのハの字もないパーティ編成だ。」


ニコル「まぁ、ボクがいるから、ちょっとは華があるでしょ。」


僕「誰も文句言わないってことは、みんなヨーボにって共通認識でいいか…?」


ジュード「あぁ。ボロボロの漫画を大量にな。」


僕「…ニコルは?」


ニコル「…えっとぉ…うん…シワシワの小説を大量に…だっ…誰にも言わないでよ!?」


僕「僕も、使い古しの雑誌を大量に…」


ニコル「みんな、言い方(笑)まぁ、いいじゃない。ヨーボにはお世話になってることだし、みんなで仲良くやろうよ。」


ジュード「ってかよ、魔法使いいなくて大丈夫か?今のところ、魔法使えそうなのニコルだけだろ。」


 カウンターの奥からボコボコに腫れあがったヨーボと楽しそうなヌイーダが戻ってきた。


ヨーボ「それなら心配に及ばぬ。わしが使えるでの。」


ジュード「いや、じいさん、遊び人だろ?」


ヨーボ「ふぉっふぉっふぉ。わしを舐めておるな?遊び人を極めた者が一体どうなるか…お主は知らぬのかのぉ。」


ニコル「まさか…いや、やっぱり!!!ヨーボさん、もしかして賢者様なんですかっ!?」


ジュード「…エロジジイが賢者様…」


僕「じゃあ、ヨーボは遊び人から賢者にいつでも転職できるってことか。」


ヨーボ「残念じゃがいつでもではない。賢者モードになるためには”ダーマシの神殿”で洗礼を受ける必要があるでの。」


僕「ダーマシの神殿…!?インチキくささMAXだな。」


ジュード「…エロジジイが賢者モード…」


ニコル「ダーマシの神殿!!僧侶・魔法使いにとっては憧れの聖地ですね!!」


僕「じゃあ、早速行こうよ。ヨーボが遊び人のままでは頼りにならないし。」


ヨーボ「そうじゃの。」


ヌイーダ「なんだか楽しそうね。私もおともしていい?」


全員「「「「えっ!!!???」」」」


ヌイーダ「だってなんだか面白そうなんだもの。あっ、でも私は戦わないわよ。私がメンバーだと、チート過ぎて、冒険がつまらなくなっちゃうでしょ?私は5人目のメンバーとして、ただ後ろについていくだけ。歩行中も戦闘中もステータスが表示されない、会話できるだけのキャラよ。ちなみに武闘家だから回復もできないから、本当に見てるだけだと思って頂戴ね。」


ヨーボ「承知した。」


僕「何の話だ…??大人にしかわからない世界があるようだ。」


ジュード「ヌ…ヌイーダねぇさんと…一晩を共にできるってことか…!?」


僕「ジュード、しっかりしろ。さっきのヨーボ見てただろ。」


ニコル「それじゃあ、みんな、行こぉ~!!レッツ・ダーマシの神殿~♪」


全員「「「「「おー!!!!」」」」」


僕「あ、待って、忘れ物したから一旦家戻るわ。」


ヨーボ「ええ加減にせぃ。」





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