第9話 HPとMP

―ムラムラ・宿屋―


 僧侶・ニコルがヌイーダに向かってパンツを脱ぐように要求する。


ヌイーダ「まぁ。ニコルんてば…純粋な顔して、なんてイヤらしい子なのかしら…うふふ。……この私に向かって、度胸あるじゃないの……いいわ……」


ニコル「…早く脱げっ!!!!!」


ヌイーダ「んもう。ニコルったら…ほら……ぬぎたてホカホカ…あっ!!!!」


 ニコルはヌイーダの脱ぎたてパンティを手に、宿の外へ飛び出した。


ヌイーダ「ちょっと!?ニコルん!??放置プレイ??」





ニコル「ヨーボ・ジュード・アルフ!!!大変だぁ~!!!エッチな下着が落ちてる~っ!!!!」


ヨーボ・ジュード・アルフ「「「なにっ!!!!????」」」



 ニコルは むらの そとで ヌイーダの パンツを ふりまわした!

 3にん は ダッシュで ムラむらの そとへ とびだした!




―フィールド―



 こうしてニコルは無事アルフの呪いを解き、みんなをムラ村から脱出させることに成功した。宿には泊まらなかったが、ヌイーダのパンツ効果でみんなのHP(エッチ・パワー)は全回復した。

 しかし、ニコルはしばらくの間ヌイーダからグチグチといびられ、白い目を向けられることになった。


ヌイーダ「……ニコルのバカ。……女心を踏みにじる最低野郎。………………クソガキ。……傷ついた………大っ嫌い……。」


ニコル「ヌイーダさん、ゴメンね…ボク、ヌイーダさんを傷つけるつもりはなかったんだ…ただ、みんなの正気を取り戻すにはこれしかないって思って…みんなのヒロイン・ヌイーダさんのパンティなら、3人ともすぐに村の外へ飛び出してきてくれるって思ったんだぁ…ホントにごめんね…」


ヌイーダ「ニ…ニコルん…!!!(きゅん❤)」


ジュード「きゅん❤じゃねぇだろ。コイツはねぇさんを利用した最低ヤローだぞ」


ニコル「じゃあ、ジュードは一生あの村でゲヘゲヘしてたほうがよかったのっ!?」


ヨーボ「ニコル、とりあえず手に持っとるパンティをさっさとワシによこせ。」


僕「いや、ねぇさんに返せよ」


ニコル「あっ!!!アルフが正気に戻ったぁ~!!!(涙)」



◆◆◆



ジュード「ところでよ、ニコルは回復魔法とか使えねぇのか?HPを回復する魔法。」


ニコル「残念ながらこの世界のHPエッチ・パワーの回復は、エッチな人やモノ……例えば回復アイテム『エッチなほん』を読むこと等でしか行えないんだ…」


僕「薬草やくそうとかないのかよ。とんだ変態世界だな。」


ヨーボ「今に始まったことじゃなかろう。」


ジュード「それとよ、俺、戦士なのにMPがなぜかそこそこあるんだけど、これ、なんかの役に立つのか?」


僕「今までの流れでいくとどうせMPは『マゾ・パワー』とかだろ。だからジュードは戦士なのにMPが高くてニコルは僧侶のわりには低め。ヨーボはHPエッチ・パワーMPマゾ・パワーも最高級。これで辻褄つじつまが合う。」


ニコル「そうそう。ボク僧侶なのになぜかMP高くないんだよねぇ。でもさぁ、疑問なんだよぉ。たしかにマゾ・パワーの可能性もなくはないと思うんだけどさぁ~。ボク、数値ほどMじゃないと思うんだよぉ。むしろドSなんだよねぇ。」


僕「そのキャラでドSなのかよ。ビビるわ。」


ヌイーダ「宿でその片鱗へんりんが見えてて驚いたわ……え、待って?じゃあやっぱりアレは……❤」


ジュード「……ってことは、ねぇさんはMPゼロってことだよな?」


ヌイーダ「いいえ。私はMP999よ。」


僕「おい嘘だろ!?」


ヌイーダ「MPは【マゾ・パワー】じゃないわ。【マッスル・パワー】。だから私が最高級。遊び人をマスターし賢者となり、かつ私のプロレス技を喜んで受けに来るヨーボもなかなかの達人よ。戦士のジュードも多少はマッスル。アルフとニコルは低め。どう?わかった?」


僕「なるほど。に落ちた。」


ジュード「エロジジイがマスターで賢者……」


ニコル「ジュードとヌイーダの無駄に高いMPを全部ボクにわけてよぉ。」




僕「で、MP(マッスル・パワー)はどうやったら回復するんだ?」




ヌイーダ「もちろん、筋トレよ。」


僕「!??」


ジュード「ふっ…俺らはねぇさんのおかげでHPもMPも全回復できるってわけか。」


僕「回復するために体力使うとかバグってるだろ」












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