第15詩 【独観察】


見渡せば空…………


  丘のない緑地(みどり)…………


原草豊かな光の茂み…………


  その静かなる幾千もの生命の宿り…………



巨きなる木は


面影に揺らいで目を閉じ


その木陰近くの緑の薄陰りの辺り


茂みの深みに気長にもぞもぞやっている


あれは野豚だな



(口許(もと)に危(あや)しげな含みがあり

       にかにかと笑っているようだ)



空はますます青く膨らんで


反射鏡のように


光で溢れこぼれている



僕の心に映っている空も


やっぱりこんな青い空だ

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