第6話 裏切り

提出し終えて、九条さんがいる方へ出ようとしたとき、外から話し声が聞こえる。それは男女複数人の話声だった。


「あんな冴えないやつ待ってないでかえろうよ~」

「そうそう、九条さんかわいいんだしあんな男に付きまとわれたら最悪だよ~?」

「俺の友達あいつと同じ中学だったらしいけど、根暗キモオタくそ陰キャだって言ってたぜ」

「なにそれ、キモ過ぎて超笑えるんですけど~www」

「だよな~!やっぱああいうやつって見た目からオーラが出てんのよなww」

「それな~www」


(やっぱりこうなるのか。

結局みんな自分より下のやつらをバカにして楽しんでるんだ。)


少しでも期待していた自分がばかだったと感じ、さっきとは反対側の出口に向かい職員室を後にした。

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