第1.5話♡「って違あああうっ!!」

「……はっ!?」


「わたし、いつの間に寝て……」


「ここ、わたしの部屋だ」


「……そうだ。わたし、お兄ちゃんに催眠をかけられて、それで……」


「……あれ?」


「曖昧だけど……なんとなく覚えてるのは……めっちゃマリカーやってた気がする……」


「すっごく楽しかった……」


「ふふっ。ふふふっ。えへへ……♪」


「って違あああうっ!!」


「何で!? そこはこう、催眠アプリ使うってなったらもっと……えっちな……こととか……あるでしょいろいろと!? 思いつかないわけ!? お兄ちゃんってもしかしてバカ!?」


「まあバカではあるか」


「んー……」


(もうこうなったら、催眠かかってない時のわたしから素直に『好き』って伝えるしかないのかな……)


(……嫌。意識がはっきりした状態でお兄ちゃんに伝えるなんて、そんなの……恥ずかしすぎるよぉ……)


「……んんんん~。でも、このままじゃじれったいから……そうね。フェーズ2いっちゃおうかな……その名も」


「お兄ちゃんをムラムラさせちゃえ作戦♪」


「――――お兄ちゃんの『あのエロ本』の隠し場所は、確かあそこだよね……♪」

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