チョコレートと炭酸

中毒物質で私を満たさなければ、何も生み出せない。


何かを頑張るときには、その都度エネルギーが必要。


栄養を求めているのではなく、快楽状態に陥りたい。


快楽に満ちた状態で初めて、別の快楽を求められる。


そんな私に欠かせないのが、チョコレートと炭酸だ。


パフォーマンスが良いとは、全く思えないが必要だ。


自己陶酔状態を生み出す儀式とでも言うべき綱渡り。


死ぬ前に何か残したいと思ってるのに生き急いでる。


この状態が吉なのか凶なのか、調べることを決めた。


恐ろしい事実が、とにかく私の目の前に飛び込んだ。


ここ数日の体の不調に、完璧に説明がついてしまう。


私の目が最初に捉えたのは、犬や猫のチョコ中毒だ。


テオブロミンの分解速度の違いで中毒になるらしい。


食品に含まれる程度は、素早く分解できるのが人間。


新しい知識を得た快感に、私の脳は支配されていく。


人間用にコントロールされてるのは言うまでもない。


嗜好品というのは、全てそういう性質があるだろう。


次に私の目が捉えたのは、糖質依存による貧血症状。


今の私を見ているような記事のはじまりに心が躍る。


快楽の海にドボンと沈むように読み進めて、深呼吸。


私がチョコと炭酸に手を出したのは小説を書くため。


それまでは不必要で、摂取するタイプではなかった。


だからこそわかる体の不調、眠くて眠くて仕方ない。


今の私の眠気は過剰な糖質が引き起こしていたのだ。


貧血の眠気は血液中の酸素不足による脳の活動低下。


脳の活動低下は、創作するにあたり本末転倒である。


過剰な糖質分解はビタミンBとCを消費してしまう。


ビタミンB不足は、強い疲労感や集中力の低下など。


ビタミンCの不足は、鉄の吸収促進の阻害に繋がる。


糖質の過剰摂取は、相応のビタミン摂取で対処可能。


解決策が明らかとなったが、実は私は野菜が苦手だ。


だからこうして、症状が身体に表れてしまっている。


糖質依存は、砂糖依存症や砂糖中毒と呼ばれている。


私が砂糖依存かと言われると、そうでもないと思う。


執筆に深く沈む手段として、糖分摂取が必要なだけ。


執筆作業から手を引くのと同時に糖分絶ちも容易だ。


けれど、私にはどうしても書き上げたい作品がある。


執筆作業に熱を込められるこの期間を逃したくない。


私は快楽のために、チョコと炭酸飲料を必要とした。


とはいえ、執筆以外での摂取が増加したのも事実…。


リフレッシュしたいときには自然と手が伸びていた。


砂糖に関わらず過剰摂取が危険なのは変わりはない。


糖分摂取なしで、執筆という快楽に溺れたいものだ。

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