第14話 パラリナ島
===== 登場人物おさらい =====
〇神崎くん(20)
ペットショップ経営や保護犬猫活動をする帝国大学生。
明るく人懐っこい性格。
〇如月くん(19)
クラリネット奏者で如月財閥の御曹司でもある帝国芸術大学生。
不器用だが心優しく落ち着いた性格。
〇桐生くん(21)
父親がヤクザのボクシング世界王者でパーソナルトレーナー。
明るくノリがいい性格。
あるていど女慣れしている。
〇黒崎仁(21)
エリートのドラマ俳優。
スミレのどタイプ。
スミレの足元を見たような塩対応をしてくる。
〇岡部さん(27)
スタートアップ経営の大学教授。
インテリで落ち着いた包容力のある性格。
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パラリナ島への撮影までの間、私はもう一度男性たちと会話をして過ごした。
そして、私たちはパラリナ島へと旅立った・・・。
「パラリナ島、とうちゃーーーく!」
神崎くんと桐生くんはとてもはしゃいでいる。
一方、クール組の如月くん、岡部さん、黒崎仁は飛行機で疲れたのか、やっと着いたか・・・、という顔。
島に到着したシーンから撮影は開始されていた。
「僕らやカメラマンのことはあまり考えず、自然体でOKです!」
番組スタッフはそう言うが、初対面の大人たちがいっぱいいてなかなか慣れない。
私たち一行は早速宿泊する場所へ向かった。
宿泊場所は、ホテルかと思いきや、複数人がまとめて泊まれるおしゃれなコテージのような施設だった。
壁は、壁というよりもほとんど窓で、開放感がとてつもない。
庭にはおしゃれな南国の植物がたくさんあり、貸し切りプールまで付いている。
バーベキューなど楽しめるブースまであり、至れり尽くせりの施設だった。
「すごいな。
なっ、来てよかっただろ?」
黒崎仁が私にそう言った。
たしかにすごい。
すごくお金がかかっているんだろう。
スポンサー様様だ。
私たちは宿泊施設に荷物を置き、番組スタッフからスケジュールの説明を受けた。
「今回の旅は3泊4日です。
4日目の午前に帰国します。
1日目、つまり今日は、プライベートビーチで海水浴やマリンスポーツをしていただきます。
2日目は、ショッピング、バーベキュー。
3日目は、ツーショットタイム、告白。
となります!」
え? ちょっと待って、告白!?
そんな、たかだか3日間の旅行で誰がいいかなんて決められないんですけど!?
「告白って・・・、こんな短期間で決められないです!」
私は正直にスタッフに伝えた。
「それはごもっともなのですが・・・。
一応テレビ番組ですので、暫定でも構わないので発表してほしいんです。」
取れ高のためには告白のシーンも必要かあ。
まあ、仕方ないのかな。
その時はその時で考えようか・・・。
「は、はあ。
わかりました。」
私はしぶしぶ了承した。
そうして、私たちは1日目のスケジュールを開始するのであった。
まさか、1日目からあんな破廉恥事件が起こるなんて、今の私は知る由もない・・・。
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