第21話

 ムアール連邦第一学園の入学は、各都市にいる王族の推薦が必要、入学させる人数により寄付金が決められている。

 各都市は手を取り合い、魔獣と戦う、友好関係を大切にしている。

「 エフロラ入学しても良いよ 」

「 旦那様と一緒でないと嫌です、エフロラは旦那様から離れません 」

 悶え死にしそうである、顔が緩み切ってしまい締められない。


「 明日は出かける、宿は夜の砂亭にする、エフロラはここで待っていなさい 」

「 はい、御無事で早いお帰りを、お待ちしております 」

「 うむ 」決まった気がする。


 今振り向いたら、にやけすぎて顔面が崩壊しかけた、顔を観られてしまう、大慌ててでベランダからダイブした。


 ベランダからダイブ、高かったぁ、落ちたら死ぬぅ・・・

 半泣き、「 飛行 」

「 光化学迷彩 」姿を消し、王宮から飛び去る


 ベクラダの騎士隊長ダムロンは部下に怒鳴り散らしていた。

「 出かけるとう報告を受けていて、何時でかけられたのか分からないだとぉーーーっ! 」

「 ベクラダ王宮にはいないのを確認したぁ 」

「 ベクラダ王宮の警備がザルっていう事だ! 」


 ドリクレラド王国、ムアール連邦に属するのを拒否、ムアール大陸で孤立している国である。

 国家元首はベンドラ・キュジイラ・ドリクレラド女王である。

 彼女は転生者でもあった、王女として生まれる時に、前世の記憶、凶悪犯罪者として死刑判決を受け電気椅子で殺された事、“ この世界の人々を鍛えよ ” という言葉を聴いた。

 彼女はテーマの能力を持って生まれた、最初はスライム、次はホーンラビット、次はウルフ、次はゴブリン 徐々に強い魔物をティムしていき。

 生を受けて20年、1000匹のスライム、1000匹のゴブリン、1000匹のコボルトにより、オークを撃退、オークをティムに成功。

 彼女のテイマーとしての能力、ティムできる魔物数に制限が無い、何万匹でもティムできるという能力があった。

 更に10年かけ、オークを育て上げ、オークジェネラルに、それから10年かけて、オークの軍団を作り上げた、転生して40年の月日がたっていた。

 ベンドラ女王は、この世界の人々を鍛えよ この言葉を、実行した、ぬるま湯にひたっていては、やがて魔獣に滅ぼされる、魔物を利用し、眼をさまさせ、強い人間を作る、その方法が、オークの大群で都市ベクラダを始めとして、多くの都市を壊滅させ、このままでは滅亡すると理解させようとした。

 前世で死刑囚、本人は正しい事をしているつもりなのだが、ずれていた。


 ベクラダに潜入させている、スパイからの報告が彼女の手元に届いた。

「 失敗・・・ 」生を受けて40年もかけた計画が・・・

「 魔法の一撃で、山事オークの大群を消滅させた、大魔導士タクヤ・ルクス

「 うがぁーーーーーぁぁぁ 」


王宮にある図書館に惑わされて、レベルアップの検証がおくれてしまった。

今日は、確認をしていく。

裏技を使い吹き飛ばした場所、北のゲサック山脈がある方向へ向かう。

山が無くなった後は、巨大なすり鉢状の穴があいていた、中心部分に少し水が溜まっているようだ。


まずは、グリモワールの中にいる、従魔の召喚が可能となった。

「 シャドウウルフ 来い! 」「 ウォォーーーン 」

戦闘力が高い魔物ではないが、闇に溶け込めるという、特殊能力を持っている魔物である。

忍び込んでの偵察や野営の見張りなどに適した召喚獣だ。

体が陽炎のように揺らいでる、黒い狼が現れる。

しばらくシャドウウルフと戯れてから、グリモワールに戻す。


次は飛行タイプの魔物、「 隼 来い 」「 ビィー 」空を超高速で飛ぶことができる、猛禽類の鳥である。

一般的な飛行系魔物では、隼の飛行速度よりもずっと遅い。

空からの偵察に役立つ魔物である。

腕を突き出すと、腕に留まった。

頭とくちばしをナデナデ、グリモワールに戻す。


グリモワールの召喚獣にはエンシェントドラゴンもいるが、Lv 900 現状そこまでLvを上げる目途はたっていない。


いよいよなのだ、Lv95以上で召喚できるお気に入りの魔物、上半身は人間の女性、下半身は蛇の姿をした魔物である。

戦わせるのが目的でティムしたわけではない、ラミアにも個体差があるが、美しい顔と巨大なお乳で武装しているのだ。

この子が、ゲーム内に現れた時、迷わず使い魔に、心の癒し系の筆頭である。


ゲームでは、アバターをラミアのお乳の谷間に顔を埋めさせ、あらん限りの想像に思いをめぐらせた、甘い記憶がある、そのラミアである。

この世界では、モニター越しではなく、実体化できるのだ、いまこそ苦節51年の夢を一つ達成する。


心の準備は・・・OK

「 ラミア 来い! 」魔性の微笑み

「 ぉおおーーーーーっ! 」叫びながら、巨大なお乳の谷間に向かって、ダイブ!

顔だけじゃない、頭までうずまっていく、いきててほんとうにえかったぁ

頭をナデナデしてくれている、今度は膝枕ぁーーっ!


ラミアと戯れていて時間を忘れていた。

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