第6話
受付嬢の前に並んでいた男の冒険者は、あっという間に、他の二人のほうに移動、おっさんの前に並んでいるのは、3組ほどの女性の冒険者達だけ。
いまだぁ、いましか、チャンスは無い。
おっさんの受付の前に並ぶ。
前の女冒険者は、依頼の受付を済ませて移動、順番がやってきた。
「 ぼ、ぼ、冒険者に成りたいです! 」
「 字は書ける 」
「 はい 」
1枚の紙きれというのか、木の薄い皮みたいな紙、名前 タクヤ 、武器 剣 その他 無記入
一瞬で登録できた。
木の板をもらった。
「 次は木曜日に説明会をやっているから必ず受講するように 」
あり得ないほど簡単、これでいいのだろうか。
良く考えてみれば、ゲームのように血を足して本人確認、なんてできるとは思えない、転生前の世界でもDNA鑑定などあるが、瞬間にできる内容ではなかった。
木曜日って明後日、今日と明日は依頼の内容とか確認してすごそう。
冒険者ギルドにも酒場がる、隅に隠れるように座り、マナオジュースを注文、冒険者達の様子を伺う。
どうして、だれもかも、上半身裸なのだろう。
お乳が気にならないのだろうか、転生前の世界なら男どもが発狂している気がする、まぁ普通に皆が丸出しだと、10日ほど暮らしただけで、慣れてきてしまった。
51年もの前世の記憶、女性のお乳にはこだわりがあって当然、隅から観察。
丸出しなので、動くと揺れる、頭がくらくらしてきた、ガン観し過ぎて眼が回った。
頭を振る、俺は前世では一度も警察のお世話になっていない、素晴らしい人格者なのだ、お乳をガン観し過ぎて眼が回ったなんて、自分が許せねぇ、依頼書の前に移動。
初心者冒険者と言えば薬草、薬草関係の依頼を主にチェック。
冒険者登録できたので、心に油断があった。
人間なのか疑わしい容姿をした、冒険者に追い詰められている。
「 良い剣をもっているじゃねぇか 」
「 剣と、短剣、ほら、出しな 」
これを失ったら、装備できる武器が無い、首をフルフル、必死の抵抗。
「 生意気だなぁ 聞こえなかったのかぁ 」周りの冒険者は無視しているというのか、知らんぷり、誰も助けてくれそうにない。
全身が痙攣したように震えて来た。
頭のほうは意外と冷静、グリモワールをめくっている、ダークで視界を奪って、アイスマットで滑って転がす、そして逃げる。
壁に背中を押し付けられる。
「 触らないでください、離してください 」
「 生意気言うじゃねぇ 」そいつは拳を振り上げた。
「 ダーク 」「 ウォー なんにも見えない! 」
「 アイスマット 」 ズデーテン 氷に足をとられて転んだ。
走って逃げる。
背中に大きな笑い声が聞こえた。
結局翌日は宿に籠った。
女将さんとか従業員の方、ノンちゃんから、「 冒険者はやめておけ 」「 弱いんだから 」
「 怖がりだから 」「 泣き虫だから 」
男心ってわかる、男の矜持ってわかる、そこまで言うなよ。
結局 ベッドの上 シーツを頭からかぶって、世間の評価の厳しさに耐えている。
冒険者研修 3つ鐘がなったら始まる、2つ鐘がなったので冒険者ギルドにやってきた。
絡まれたらと、キョロキョロしていたら、職員の人が部屋に入れてくれた。
ギルドの2階の部屋には、俺1人だけ、誰もいない、早すぎたのかもしれない。
部屋に他の人が、6人になった所で、3つ鐘が鳴った。
他の5人の様子、見た目から判断、喧嘩したら瞬殺される気がする。
ノートを出して、講義の内容を書き留めている、他の5人、字書けないと知った。
講義する人に、凄いって褒められた。
冒険者にはランクは無い、誰でもどんな依頼でも受けられる、ただし、自分の実力にみあって無いと死ぬ、ギルドの依頼には、あらかじめギルドが査定した難易度が記載してあるので、それを参考にする事。
冒険者の仕事は自己責任なのだ、誰かが守ってくれるなんて事は考えないほうが良い。
古い依頼は難易度が変わっている可能性があるので注意。
依頼金額の8割が手元に支払われる、12%が税金、8%がギルドの手数料。
冒険者のプレートには種類がある、初心者は木のプレート、依頼料2割が国やギルドに入る、高額な依頼を受け続ける冒険者は、国やギルドに貢献している、それを評価するシステムであり、プレートには材質がある、冒険者のステータスにもなっている。
木、銅、鉄、銀、金、ミスリル、アダマンタイト。
初心者冒険者向けの仕事は、城壁の見回り、補修、街の中の雑用。
薬草採取は初心者向けではなかった、薬草の生えている所には、魔物がいる、薬草採取と魔物討伐はセットで受けるのが効率が良い。
討伐部位について、魔物解体の基本的な方法、すべて口頭なので、ピンとこない。
依頼を受けたら、資料室で調べる事、魔物特徴や討伐部位についてなど、討伐前に知っておくことは重要。
冒険者ギルドの資料室は自由に使用可能、資料や書物の持ち出しは禁止、書き写すのはOK
非常に為になった講義であった。
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