白手袋

ジャック「リン、丁度良かった。」

リン「んぁ?何だよ」

ジャック「貴方にこれを渡し損ねたので。」

リン「何だよこれ…白手袋?」

ジャック「貴方もそろそろスマートに仕事をこなしてもらわないと。」

リン「いつもやってるだろ?お嬢のとこに行くときもちゃんとしてるし。」

ジャック「その割に駆除が下手なんですよ…いくら相手が不意打ちでも汚しすぎです。」

リン「いいじゃねぇか。仕事はこなしてるぜ。」

ジャック「それでは困るのですよ…血の匂いに敏感なお嬢様が、貴方が怪我してないかしきりに聞いてくるので。」

リン「あのお嬢は犬並みか?なんでまた…」

ジャック「それだけ貴方のことを気に入っているのですよ。」

リン「……。」

ジャック「なので貴方にはこれからスマートなお仕事をやっていただきます。いつものやりかたは禁止。その白手袋が汚れないようにお仕事をして下さい。」

リン「そういうことかよ…面倒くせぇなぁ。」

ジャック「やりかたは貴方に任せます。他のお仕事の時でも汚さないように気をつけて下さいね。もちろんお茶の時間もですよ。」

リン「マジかよ…うざってぇなぁ…。」

ジャック「ああ、何でしたら白手袋を着けずに居る方法もありますよ?何ならリンも着ますか?メイド衣装。」

リン「あんなのぜってぇ着ねぇよ‼️」

ジャック「そうですか?意外と好評なのですけどねぇ…綺麗に見えて伸縮性も通気性もよく着心地がいい。何より[色々仕込みやすい]と皆さん仰ってますし。」

リン「は?…仕込みやすいって何だよ。」

ジャック「女性には色々ヒミツがあるのですよ。詮索は無用です。」

リン「ここの奴らは皆バケモン揃いか…?」

ジャック「ということでリン、着たくなったらいつでも言って下さい?」

リン「だから着ねぇって言ってるだろうが‼️」




デルタ「見たかったなぁーリンのメイドふくー。」

ジャック「こればかりは本人の意志ですので仕方ないですね。」

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