寄る辺なし

 世界は私を理解することなく飲み込んでいく。そう思いながら生きていると、私が世界を理解することなく生まれてきたのだと知った。

 朝と夜が溶け合う時間に、私も混ざってみた。そこにあったのは孤独な寂しさだった。

 あぁ、世界は寂しいから私たちを飲み込んでいたんだね。

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