残飯

 あなたの味を知った。甘いときも苦いときもあった。私はあなたを少しずつ味わっていたのに、いなくなった。

 あなたが私以外の口に運ばれるのが嫌なの。私の食べかけを誰かに取られたくない。どうせ私以外の口には合わない。だから誰かに手をつけられる前に、また私に食べさせて。

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