しつもんキィ
あの記念撮影は、のちに役立つと誰が想像いたしたでしょう?
そんなことまるで知らないオレは、写真を撮られつつも瀬山さん宅を堪能いたしました。
美味しいご飯をいただいてからのみんなでお片付け。
そして…ついにやってきました‼︎
茶碗洗いが終了したと同時に瀬山姉さんが、いきなり大きな声で、
「やってまいりました‼︎イチャイチャターイムッ‼︎」
といい、ペットの小鳥ちゃんを連れて参りました。
あ…、やっぱりイチャイチャって…そのイチャイチャでしたか。
と、オレは少し残念な気持ちになりました。
まぁ、きっとこんなことだろうって思っては、いたんですけどね。
でも、小鳥ちゃんはとても賢くてみててめっちゃ楽しかった。
あとさ、なんか…なんか真輝斗と瀬山さんがなんか、夫婦みたいにみえてきたのは…オレだけなのだろうか⁇
小鳥を仲良くあやしている感じがもう、新婚さんみたくて、とっても初々しい感じでした。
その様子を見ていた妹の美乃さんが、
「なんだか二人の世界に入り込んでるみたいだから、わたしの部屋にいきませんか?」
なんて、お誘いしてくださったんよ。
そりゃぁ、いくに決まってる‼︎
てなわけで、やってまいりました。
おさるパーク。
美乃さんのお部屋は、ほんとにサルグッズがたくさんだ。
オレは部屋に入るなり、なぜそんなにおサルが好きなのか聞いてみた。
そしたら、好きな人に似ているからです。
って…まさかの返事が返ってきてしまった。
…
好きな人…
…
あー、そうなんだ…。
オレの頭の中は、一瞬で真っ暗になったよね。
普通…好きな人の前でそんなこと言いづらいのに、美乃さん…サラッとこたえたってことは、好きな人ってオレじゃないってことなんだよね…と。
一瞬沈黙になっちゃったよね…
まぁ、オレのせいだけどさ…。
だから慌てて、
「あー、そうなんだ!なるほどねーぇ」
と、明るくなんでもありませんけど?ふうにこたえてみた。
…
ジーッとオレを見入る美乃さん。
…
え?
な、なに⁇
美乃さんがジーッとオレを見ているんだが⁇
「…あの、どうした?」
オレの質問に美乃さんは、硬直の呪いからさめたかのように、
「えっ⁉︎なんですか⁉︎」
と、質問返しをしてきた。
…
いきなりの挙動不審な美乃さんは、咄嗟に隣に置いてあったおサルのぬいぐるみで腹話術らしきことをはじめだした。
「モンにちは〜」
と。
たぶんモンキーとこんにちはの掛け合わせだろう。
だからオレもこんにちは返ししたんだけどさ…
モンにちはってね。
そしたら、いきなりとんでもない質問を美乃おサルさんがしてきたんです。
「姉のことどうおモンキーますか?」
と。
⁉︎
なぜ姉⁉︎
わたしのことどう思いますか?ならわかる。
でも、しかし姉って…どういうこと⁉︎
しかも、どうおモンキーますかって…
…
なぜ姉なのかわからなかったけどとりあえずオレは、いい人だと思うよ。と返したんだよね。
そしたら、
「顔は?姉の顔はどうモンキー?」
って言われたんだよね…。
どうモンキーって…
ってか…なぜ姉っ⁉︎
わからん…
でも、聞かれたからオレは正直におこたえした。
笑顔が素敵だなと思うな、と。
そのこたえを聞いて美乃さんは、そうですか。といきなりモンキー言葉をやめて素にもどった。
…
なんですか⁇
今の質問って…なにー⁉︎ってなったよね…。
もしかしてだけど…自惚れちゃうけど…オレって…もしかして…てか、瀬山さんって…オレのこと…もしかしたら、好きだったりするのか⁉︎
美乃さんは、姉にお願いされているのか⁉︎
わたしのことどう思っているか聞いといてって⁉︎
それは…とても困ったな。
真輝斗がそんな事実知ったら…
それにオレだって美乃さんが好きなのに…
ってか、美乃さんがこんなこと聞いてくるってことは、やっぱりオレは…眼中にまるでなしってことーー⁉︎
…
まぁ、その可能性は…高いな。
…
どうしよう…。
真輝斗と瀬山さんいい感じだったのに…
オレは瀬山さんに気を持たせる態度なんてとってなかったのに…
あー…、オレはどうしたらいいんだぁ〜‼︎
てか、待って‼︎
真輝斗ってサルに似てるって、昔よく言われてなかった⁉︎
最近は、言われなくなったけどさ…。
…
え?
もしかして美乃さんの好きな人って…
…
続く。
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