第3話 チーム
そして皆の測定と登録が終わりチームを組む。
正直、自分と組んでくれる人なんていないだろう。
そんな事思っていると、
「俺らと一緒に組まないか?」
そう言ってくれる人達がいた。
それは、諏訪 美咲(すほう みさき)、三谷 静香(みたに しずか)そして僕と同室の斎藤 海斗(さいとう かいと)だ。
彼らは1年生はじめの頃、初めての席替えの時に近くになりそのまま仲良くなった人たちだ。
「い、いいのか?」
「あぁ、それくらいいいさ」
「ちょうど4人だしこれで良くない?」
「ありがとう」
僕がそうお礼をいった時、
「それはダメだ!」
赤羽くんがいきなり割り込んできた。
「俺は本気で『魔族』を倒し、元の世界に帰る方法を探したいと思っている」
「なのにクラスの中でもレベルが高い3人が図書館司書と組むなんてありえないだろ!」
彼が大きな声で言うので僕等は目立つ。
「は?別に俺達が湊と組むのにレベルの差なんて関係なくない?」
三谷さんが反論してくれたが、
「関係ならある」
「君等が彼組んで彼が強くなれるはずがない、ましてや彼は君らの足手まといになるだろう」
赤羽くんの言う通りだ。
「そんなの君に関係ないだろ!」
海斗がさらに言い返す。
「関係ある」
「君たち3人、俺と組まないか?」
「チームは最大6人、今俺と剣士と魔法師の3人いるがあとは剣士である海斗、魔法師の三谷と美咲が入ってくれれば完璧になる」
「そんなの誰が入r…」
海斗がそう言おうとしたが、
「赤羽くんの言う通りだよ」
「僕なんかと組むより君たちは赤羽くんと組んだ方がいい決まっている」
僕はこれが最善だと思った。今僕等は目立っている。しかもこの3人が僕と組むなんて周りも許してくれないだろう。
「そ、それでも...」
美咲が何かを言おうとしたが僕は言葉を被せて、
「僕は他の人と組むよ」
と言い、その場を離れた。
そのあと僕は適当なチームに入る事になった。ただし、僕がいると足手まといなため大聖女である先生も一緒に同じチームと言う条件で。
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