六章:頭痛い現状を打開に!
「と、思ったんだけどなあ!」
マキナが忙しなく携帯に向けた手を動かす。
ここはパン屋『モリス』店内。イニティカはパンをもきゅもきゅ食ってる。
「もぐっ...アレどういうことなんですか!?はむっ...完全に殺す気でしたよね!?」
「ああ、そうだな。ちょっとこれ見てくれ」
イニティカの携帯の画面には、懸賞金とともに人物が描かれているようだった。丁寧に名前まで。
「私達じゃないですかぁ!?」
「深層ウェブのサイトだ。アタシは国が回したと思ってる。でも、金掛けてんのが匿名じゃないんだよ」
「誰なんです?」
「アタシも知らねえ。『セプテン』だとよ。ただあの変態共がこんなこと見逃すとも思えねえ」
「つまり....?」
「アタシ達を餌に賊徒を炙り出そうとしてんだろう」
イニティカが放心して崩れ落ちた。
「まあ逆に考えよう、国軍はたぶん見てくれてる。
殺されそうになったら助けてくれるさ」
「その後にボコボコにされるんですね分かります!」
地団駄を踏むイニティカ。良く考えれば、八方塞がりである。インテリ脳筋とは恐れ入った。
しかし意外にも、イニティカは瞳に光を瞬かせ、宣言した。
「私決めましたから!絶対に就職してやるって!
そのためなら国賊の一人や二人、ぶっ飛ばしてやります!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます