第5話 おいしみを求めて馬車の旅

あたしあかりは今日も新鮮な野菜のサラダをモリモリ食べて元気いっぱい。農家の新鮮な野菜で作ったサラダはめっちゃおいしみだね!

おいしみが多くある大都会、中央都市的な場所へ向かう馬車が今日出発するらしい。

洗脳した魔法使いくんの連れ(護衛先)として馬車へ乗せてもらえる事になった。

魔法使いくん、馬車のお兄さん、ありがとう!


「ゆらゆら揺れるなあ」


馬車はガタンゴトン!ガタンゴトンという音でめっちゃ揺れる。乗り物酔いのある人たちはすごくたいへんだと思う。

あたしはもともと乗り物酔い体質だったんだけど、この異世界にきてから最強チートパワーのおかげで乗り物酔いのよの字もないぐらい平気。快適だね。

乗り物酔いで気持ち悪くならず、美味しい空気を吸えるおいしみも幸せ!


「そこの嬢ちゃん!」


「ナ、ナンデスカ?」


顔に傷のある大男なおっさんとその連れのスキンヘッドのおじさんに話しかけられた。

その手にはお肉がある。じゅるり!


「死んでしまった主様に似てて可愛らしいお嬢さんだったからつい声をかけてしまったんだ」


「よだれが出てるようだな!これはグレイウルフの燻製肉だよ。あんまりおいしくないけどいるかい?」


「いりゅ!たべりゅ!」


このお肉は硬くてちょっと食べにくいけど、噛めば噛むほど味がしみだしてきて長い時間で食べられるおいしみだった。

癖になる、病みつきになるまではいかないけど、食べ応えがあるおいしみだね。


「おいしぃ!おいしぃ、ありがとうございました!」


「いいってことよ!」


「お嬢さん!どこにいくのかい?」


「中央都市に行ってみたくて、大都会だから美味しいお店がいっぱいありそうだと思って、世界のおいしみが集まってきそうだから行ってみたいの!」


おじさんたちにもみくちゃ可愛がられた!

今回はおいしみって呼ばれたくないのであたしの名前はあかりってちゃんと言って信じてもらえた。

あだ名はおいしみちゃんだけどね・・・


こうして道中魔物とかに襲われもせずにちゃんと中央都市へとたどり着いた。


「馬車のお兄さん、乗せてくれてありがとうございましたぺこり。おじさんたちもお肉ありがとね!」


あたしはおっさんたちと別れ、魔法使いくんの洗脳も解いて魔法使いくんを捨てた。

あたしは中央都市でのおいしみへの探求への一歩を踏み出した!

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