第4話 橙春 ―楽しさを大事にする、カジュアルな色

 はいどうも! ピカピカの一年生! 夏井なついみかんでございます!

 わたしはですね、皆さんとちがって重苦しい話など全くもってございません!

 人生なんてのはですね、楽しんだもんがちなんですよ! そこに苦痛なんていらないのです。というワケで私の色はこちら、オレンジでございます!

 シンプルな話です。とにかく推すのです!

 なんだっていいんですよ! なにもアニメやアイドルに限った話ではございません。読書にハマってるって言ってたの、田部さんでしたっけ? 作家を推しましょう! 陸上部の話をしてたのは……林さんでしたね。スポーツ選手でもいいですが、ウェアブランドを推してみるのはいかがでしょうか!

 昔の話なんて振り返ってもなーんにもいいことありません! 過去なんかブラックホールにでも吸い込んでもらって、今を全力で生きる! これが夏井流の春でございます!

 せっかくですし、私の推しの話でもしましょうか! 人に勧めておいて、自分が推していないなんて言語道断です!

 私の推しは、じゃらららー……どん! ゲーム『虹のポポポ』シリーズでございます!

 こちらの絵をご覧ください! ここに黄色くて丸い生き物がいますでしょ? これが主人公の『ポポ』君です! この子がね、虹でできた世界中を冒険する、って内容のゲームでございます!

 ポポ君がねぇ、かーわいぃんですよね! 見た目かわいい! 仕草かわいい! 性格かわいい! わたしもねぇ、こんなに愛される存在になれたらいぃんですけどねぇー。はぁ……

 あの……ちょっと過去の重い話させてもらっていいですか……重苦しい話はないって言ったのに、ごめんね……

 あのですね、ポポポシリーズ、あ、これからはこう略させてもらいます。で、ですね、わたし、昔から大好きだったんですよぉ。小学生の時はね、ちょっとマイナーなゲーム知ってるね、で済まされたんですけど。中学生の時はもう……子供向けだの、無名ゲームだの散々な言われようでしたよ。別にですね、マイナーだろうが子供向けだろうがいーじゃないですか!

 それでね、決めたんですよ! 高校は厳しいところに行かずにあえて緩い校風の学校に行くって。そして周りの人たちにポポポシリーズを布教し、オタク談義に花を咲かせるんだって!

 ……そうでした! わたしは、前だけを向いて進む主義なんです。過去のことは全部置いてきて、全部のリソースを今につぎ込む。これ以上楽しい生活なんてないじゃないですか!

 結局ですね、楽しいのが一番なんですよ!

 以上! 終わり!

 えーっと、次は……きーちゃんだね。きーちゃんはね、家が近所でよく面倒を見てもらっていたんだけど、ちょっとコワイところがあるから気を付けて聞いてね!

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