第3話

11話 2VS2

・ヒシバ、ギナ「ハァハァハァ」

ヒシバとギナは息を切らしながら大きな倉庫に隠れていた。

・ヒシバ「ここまで来たら大丈夫だろ!」

・ギナ「そうだな。ここはただでさえ迷路みたいになってるからな。素人に分かるわけねぇ。」

シュッ!!

・ヒシバ、ギナ「!!!!」

ツー。

・ヒシバ「おい!ギナ、お前血がでてるぞ」

ヒシバとギナが後ろを振り返ると壁には矢が刺さっていた

トリカ「惜しかったですね。ちょっと暗くてわかりづらかったです。」

その声を聞いてヒシバとギナは上を見上げた。

そこには月明かりで照らされた、トリカとセンノが高台の上にいた。

・ギナ「何故ここが分かった?!!」

・トリカ「なに。こちらには優秀な部下がいまして。ただそれだけのことです。」

・トリカ「ありがとう。センノ。」

・センノ「いえ。簡単なお仕事でした。トリカ様。」

センノはヒシバとギナが部屋から出る際に追跡の綿毛トラッキング シードで追跡の種をつけてたのであった。

グラッ。

ギナは目眩がして倒れそうになる。

それをヒシバが支えた。

・ヒシバ「おい!大丈夫か?!」

・トリカ「もちろん先程の矢は毒矢です。まぁ毒矢って言っても塗ってあるのは睡眠薬ですが。」

・トリカ「私が調合したものです。かすりさえすれば数分で眠りにつきます。」

ヒシバはトリカの方を向くとトリカは紫色の弓を持っていた。

紫毒の弓ヴェノム アルコ】トリカの色技で創り出した弓。色素の量で形や大きさも変えることができる。

・ヒシバ「おい!起きろ!!おい!」

ギナは今にも眠りそうである。

・ヒシバ「ちっ!こいつを使うか。」

ヒシバは注射器を取り出してギナに薬を打ち込んだ。

・ヒシバ「俺も打っとくか。」

ヒシバは自分にも打った。

トリカ「狂戦士薬バーサーカーですか。それは私の研究所から奪ったものですね。」

・ギナ「うおおおおお!」

ギナは目を覚ました。

ヒシバとギナは興奮状態になった。

・ヒシバ「俺らの部下に追い詰められているような奴に負けるわけねぇーよ!!」

・トリカ「はぁ。あんまりこんなこと言いたくないんですがあの時は研究の後で色素がカラッカラだったんですよね。ヤレヤレ…紫族が貴方達みたいな野蛮な者に遅れを取るわけ無いでしょう。」

・ギナ「うるせぇ!雑魚は黙ってろ!!蛇腹ばねジャバラ スプリング

ギナの足の筋肉はバネのように伸縮しその勢いで高く飛んでそのまま拳を繰り出してきた。

ドゴンッ!

ヒュッ

トリカとセンノは高台から飛び降りギナの攻撃を交わした。

トリカは落ちながらギナに向かって矢を放った。

・トリカ「おしまいです。今度は強力な麻酔薬です。さぁ眠ってください。麻酔矢フォース スリープ

グサッ!

ギナに矢が刺さりギナは膝から崩れるように倒れた。

・ヒシバ「ちっ!次は俺の番だ!」

・トリカ「貴方の出番は有りませんよ。」

・トリカ「センノ。」

・センノ「はい。トリカ様。花びらの風ペタル ウィンド

目くらましのように花びらがヒシバを襲った。

・ヒシバ「へっ!この量の花びらだ!お前らの方が俺のこと見えなくなるんじゃないのか?!矢なんて当たりゃしねえーよ!」

シュパッ!

ヒシバは前のめりに倒れた。

・センノ「恰好の的ターゲット

センノのトラッキングシードでヒシバに付着していた種は赤く光っていた。

・トリカ「丸見えでしたよ。」


12話 我慢比べ

アーリスは嘘吐の大鎌ライアーズ サイズを出した。

・アルテミシア「それは、根の代償が大きいはずなの。アーリスに良くないなの。」

・アーリス「大丈夫だよ!アルテ!!でもちょっと無理するつもりだから回復はお願いね!」

・アルテミシア「まったくなの。」

・アーリス「いくよ!!悪夢の貼り付けナイトメア ペースト

スカッ

・ウィード「うん?なんだ?何もなってね……ぇぐぅはっ!!」

ウィードは膝をついた。

・ウィード「くっくそ。なにをしやがった。」

・ウィード「(体には異常はねぇ。)」

・アーリス「物理攻撃が効かない、だから直接記憶にダメージを打ち込んだ。」

・ウィード「記憶にだと?」

・アーリス「そう。事実を塗り替えた。この大鎌を通すことによって実際はなかったダメージをあったことにした。」

・ウィード「なるほど…だがおいらを一発でやれないと言うことは相応のリスクがあるということ!」

・アルテミシア「(そうなの。危ないのはアーリスの方なの。」

・ウィード「(確かにやばい技だかこのくらいのダメージなら……)」

・ウィード「お前のその技は欠点だらけだ!!ほら来いよ!!」

・アーリス「言われなくても!!!悪夢の貼り付けナイトメア ペースト

アーリスは再び切りつけた。しかしその時。

ズンッ!!!

ウィードの拳がアーリスの腹部をつきさす。

アーリスの体は空中でへの字に折れて飛ばされた。

・アーリス「うっ!」

・ウィード「がははは!物理攻撃は無い!でも攻撃モーションは必ずある!!ならそこを狙うだけだ!!」

・ウィード「ぐぅはっ!」

・ウィード「ちっ。鬱陶しいな、これは。」

・アルテミシア「アーリス!!」

アルテミシアはアーリスの元に駆け寄った。

・アルテミシア「癒しのヒーリングハープフォルテ

タララララーン

アーリスは少し回復した。

・アルテミシア「今はこれだけしか回復させてあげられないの。」

癒しのヒーリングハープ】アルテミシアが色技で創ったハープで演奏する事により選んだ対象を回復させることができる。回復量は演奏時間に回復の質は演奏の難易度に比例する。

・アーリス「あ…ありがとうアルテ。助かったよ。」

・ウィード「おいおいおい!それはずるだろ!」

・「ならおいらもこれを使わしてもらう!!」

ウィードは狂戦士薬バーサーカーを自分に3本打ち込んだ。

・ウィード「うおおおおおお!!」

ウィードは興奮状態になり色素量が増大した。

・ウィード「流動樹液 増量スライム モリモリ

ウィードのスライムは大きくなった。

・ウィード「さぁ!我慢比べといこうじゃないか!!だがまずは!!!」

ウィードのスライムは伸びアルテミシアの方に飛んできた!!

・アルテミシア「!!!!」

アーリスは咄嗟にアルテミシアに手を伸ばした

・アーリス「やめろっ」

だがアーリスは間に合わない。

ガッ!!

飛び込んで来たのはトリカだった。

・アーリス、アルテミシア「トリカ!!!」

・トリカ「くっ!」

トリカはスライムに包まれた。

・トリカ「(息が…で…きない…)」

・ウィード「おっ?!目当てはお前じゃなかったんだけどな!またお前の方から来てくれるなんて。」

グンッ!

スライムに包まれたトリカはウィードの方に引き寄せられた。

・ウィード「やっと捕まえた。どうだ?おいらみたいな普通の奴に負ける気分は?なぁ!おぼっちゃん!!これだ!!この気持ちをもっと味わいたい!!」

・トリカ「…………」

ゴソゴソ…

・ウィード「あった!あった!」

ウィードはトリカの懐から毒の入った瓶(試験管)を取り出した。

・ウィード「あっ。もうお前に用はねぇ!」

ビュン!!

ウィードはトリカを思いっ切り投げ飛ばした。

ガンッ!!ガラガラ…

トリカは建物の壁に激突した。壁には大きなヒビが入った

・トリカ「くっ…そ……」

・アーリス、アルテミシア「トリカ!!!」

・ウィード「手に入れた!手に入れたぞ!!これでおいらにも!オイラにも!!!がははは!」

ウィードは毒瓶を掲げながら大きく笑った。

アルカロイドは奪われてしまった。

キラッ

毒瓶が怪しく光る。


13話 サポート

・センノ「トリカ様!!」

センノは慌ただしくトリカの元に駆け寄った。

・トリカ「痛っ。」

・センノ「トリカ様!動かないでください!」

キッ

センノはウィードを睨みつけた。

・ウィード「おー怖い怖い。そんなに睨みつけるなよ。お前も同じ目に合わせてやるからよぉ。」

・アルテミシア「アーリス、ボクはトリカの所に行くなの。」

・アーリス「うん。お願い、アルテ。あいつはオレに任せて!!」

・アルテミシア「気をつけるなの。」

アルテミシアはトリカの元に走った。

・アルテミシア「もう大丈夫なの。癒しのヒーリングハープlentoレント

アルテミシアはゆっくりと演奏し始めた。

・センノ「ありがとうございます。アルテ様」

・アーリス「おい!ウィード!こっちだ!!」

・ウィード「分かった、分かった、構ってやるから、よ!!」

ウィードのスライムがアーリス目掛けて伸びてきた。

アーリスは横に交わした。

・ウィード「まだまだー!!」

ウィードのスライムはアーリスを追うように曲がった。

アーリスはスライムから逃げる。

ウィードのスライムはアーリスを追いながら次々と建物の柱を壊す。

ガラガラ!!

・ウィード「ちっ!すばしっこいやつめ!」

・アーリス「白ノ衝撃ホワイト インパクト

ゴンッ!ゴンッ!ゴンッ!

アーリスは大きな柱の瓦礫を殴りウィードに飛ばした。

・ウィード「だから効かないんだよ!」

ブヨッ。ドロッ。

瓦礫はスライムに当たり止まった。

パァン!!

・ウィード「!!!」

いきなり破裂音の様なものがしてウィードはそちらを振り向いた。

・センノ「鬼灯音爆弾ホオズキ ボム

ウィードが振り向いた先にはセンノがおり、周りにはホオズキのがくがふわふわと浮いていた。音の正体はそれが破裂した音だった。

・アーリス「(ありがとう。センノ。)」

・アーリス「悪夢の貼り付けナイトメア ペースト

スカッ!

アーリスはウィードの後ろに回り込み大鎌で攻撃した。

アーリスは攻撃後素早く立ち去った。

・ウィード「ぐぅはっ!」

・ウィード「(ちきしょー。攻撃が当たった感覚がないからダメージを食らうまで気づけねぇ。)」

・ウィード「!!!」

すかさず瓦礫が飛んでくる。

ドロッ!

またしても瓦礫をスライムで受け止める。

パァン!

再び破裂音がした。

・ウィード「おい!おい!芸がねぇーなぁぁ!!!後ろだろぉ!!」

ウィードが後ろを振り向くと、無数の花びらが覆う様に飛んできた。

・センノ「花びらの風ペタル ウィンド

・ウィード「!!!!」

センノはホオズキの音爆弾だけをその場に残してウィードの後ろに回り込んでいた。

・ウィード「ってことは!!」

・アーリス「悪夢の貼り付けナイトメア ペースト

再び後ろからのアーリスの攻撃。

・ウィード「ぐぅはっ!!!」

ウィードは膝をついた。

・ウィード「(くそっ!二人の連携が…特にあの女のサポートが厄介すぎる。)」

・ウィード「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!もういい!!!仕方ない!!こいつは使いたくなかったが!!」

ウィードは懐から奪った激毒アルカロイドを取り出した。

パリンッ!

ウィードは瓶を割り自らに毒をかけた。

ウィードのスライムは黒紫に染まってゆく。


14話 毒スライム

アーリスの目の前には毒々しいスライムに包まれたウィードがいた。

・ウィード「がははは!これでもうお前らは近づけん!ちょっと触れただけで毒に侵されるぞ!」

ウィードはスライムを2層にしていた。自分の周りを薄いスライムでその上から分厚い毒のスライムで覆っていた。

・ウィード「そこの無色インビジブル!!お前は接近戦タイプだもんなぁー。そこの女はどうやら攻撃技は持ってないんだろぉー。つまりお前らは為す術なしってことだ!!」

キッ!

センノはウィードを睨みつけた。

・センノ「それはトリカ様のもの!!!」

・ウィード「おー怖い。だがもうおいらのものだ!なぜならおいらの方がそこで寝ている役立たずより上だからだ!!!!がははは!!」

・ウィード「上の存在!つまり何してもいいんだよ!なぁ?貴族さんよー!!」

・アーリス「上とか下とか……」

・ウィード「あぁ?」

・アーリス「上とか下とかそんなもの存在しない!!」

・ウィード「うるせぇ!この三下野郎が!!」

・アーリス「普通が嫌とか…あいつには勝てないとか……お前も頑張ってるじゃないか!!こうやって今這い上がろうとしてるじゃないか!!どうして!その気持ちを悪い方向に使おうとするんだ!」

・ウィード「まただ。またかよ!どいつもこいつもそうやって当たり前のことを当たり前のように並べやがってお前らの当たり前がおいらにとって異常なんだ!!」

・ウィード「話し合いなんて無意味だ。お前が死んでそれで終わりだー!!!」

ウィードの右手と左手の毒スライムが交互に飛んでくる。

ヒュッ!ヒュッ!

アーリスはヒラヒラとかわしてウィードの頭上へとジャンプして飛び上がった。

・ウィード「無駄だ!!!」

・アーリス「はぁああ!!白ノ衝撃 墜ホワイト フォール

アーリスは拳を思いっきり振り下ろした。

ドチャッ!!

スライムは弾けてウィードの体があらわになる。

・アーリス「掴まえた!!」

アーリスはウィードの肩を強く掴んだ。

この瞬間ウィードの毒スライムは元に戻った。

ゴボッ。ゴポポポ。

アーリスは息が出来ない。

・ウィード「自ら毒に飛び込むなんてなぁ!!!」

・アーリス「(これで終わりだ)悪夢の貼り付けナイトメア ペースト

・ウィード「ぐぅはっ!!!」

・アーリス「うっっ!!」

アーリスは色素消費だけの悪夢の貼り付けナイトメア ペーストではウィードを倒しきれないと踏んで自らも同じダメージを食らうという根の代償を払った。その結果アーリスの攻撃の威力は数倍に上がった。

ビチャ!

ウィードのスライムは溶けて無くなった。

ドサッ ドサッ

アーリスとウィードは同時に倒れた。


15話 勝利の代償

・アルテミシア「アーリス!!!」

アルテミシアは心配そうに叫んだ。

・アルテミシア「センノ、アーリスをこっちまで連れてきて欲しいなの。今は手が離せないなの。」

・センノ「分かりました。直ぐに。」

センノはアーリスの元に走った。

・センノ「アーリス様立てますか?もう少しだけ頑張ってください。」

センノはアーリスに肩をかしてアルテミシアの所まで戻った。

・アルテミシア「トリカの横に寝かしてなの。二人一緒に回復するなの。癒しのヒーリングハープ二重奏デュオ

アルテミシアは二人同時に回復させている。

するとトリカが目を覚ました。横にアーリスが寝ていることに気づく。

・トリカ「アっ…アルテさん私は…もう大丈夫です。なのでアーリスさんを診てやってください。アーリスさんの顔に紫の斑点模様がでています。おそらく私の毒を食らったんですよね。本当に不甲斐ない。」

・アルテミシア「気にしなくていいなの。ボクが絶対に治すなの。まずは毒を中和するなの。」

アルテミシアはポーチから注射器を取り出した。

・アルテミシア「これはボクの故郷に昔から伝わる活性炭と解毒剤を混ぜて調合したものなの。」

アルテミシアは注射器で薬をアーリスに打ち込んだ。

・アルテミシア「後は待つしかないの。ボクの色技で薬の効きをはやめっ…」

・???「おい!!てめーら!!」

アルテミシアを遮るように声がした。

アルテミシアとトリカとセンノが声をする方を振り向くとそこにはヒシバとギナそれから大勢の部下が周りを囲んでいた。

・ヒシバ「よくも会長をやってくれたな。だがもう終わりだ!!!」

・トリカ「くそっ。この敵の量はちょっと過酷ですね。」

・アルテミシア「逃げるなの!トリカ動ける?なの!ボクじゃ無理だからアーリスを担いで欲しいなの。」

・トリカ「もちろんです!アルテさん。アーリスさんは命に変えて守ります!!」

・センノ「私がサポートします!」

その時だった。

ドタッ ドタッ ドタッ ドタッ

大勢の足音共に赤い太陽のマークの騎士団が現れた。

ガチャ!!

・騎士団「お前ら動くな!!お前らはもう包囲されている!!」

騎士団はヒシバ達を囲んで銃を向けた。

・騎士団「抵抗したら打つ!!!」

・ヒシバ「くっそー!!なんで!なんで!ここに王国騎士団 激情薔薇団オーズ ローズスが!!!」

カツッ。カツッ。カツッ。

綺麗な所作で歩いてるであろう足音と声が聞こえた。

・???「大丈夫か?トリカ。センノ。」

・トリカ、センノ、アルテミシア「!!!!!」

豪華絢爛なマントがなびく。

・トリカ「ラっ!ライト様!!」

・アルテミシア「ライト?!ライト ローズ?!なの!」

【ライト ローズ】赤王族 ローズ家 太陽の帝国サン・エンパイアの王子 激情薔薇団オーズ ローズス騎士団長。

・トリカ「なっ、なぜライト様がここに?」

・ライト「なぜって。新緑の会の噂は前々から聞いていたけどなかなか証拠が掴めてなくてね。そんな時にトリカ達が潜入するって情報が入ってきて加勢にきた!って感じかな!」

ライトは爽やかに言った。

・トリカ「情報が伝わっておりましたか。ルピナス家とヴァミリオ家だけで留めておいたつもりだったのですが。」

・ライト「騎士団の情報網を舐めちゃいけないよ。トリカ。」

・ライト「おっと。そんなことより早くあいつらを捕まえないとな!」

・ヒシバ「くそ!くそ!おい!お前ら逃げるぞ!!!」

・ギナ「全方向に散れ!!」

敵は逃げ出そうとした。

・騎士団「おい!動くな!!」

・ライト「みんないいよ。俺がやろう。」

・ライト「逃げられる訳がないのに。ヤレヤレ。炎の指揮フレイム コンダクト

ライトの指揮と共に炎が綺麗に流れるように広範囲に敵の退路を遮った。

・アルテミシア「あれは……火の色技なの。初めて見たなの。」

アルテミシアは驚いていた。

・トリカ「そうです。ローズ家だけが扱える特別な色技です。」

【火の色技】ブルームは火が苦手である。だから昔から火の代わりに陽光石などが使われてきた。そんな火をローズ家だけが扱えるのであった。理由はローズ家だけが知っているよう。

・ヒシバ、ギナ「熱っっ!!!」

・ヒシバ「ちきしょー!逃げられねぇ!!」

・ヒシバ「仕方ねぇ!てめーら!シャバの空気吸い続けたければ覚悟決めろ!!」

そう言うと敵は狂戦士薬バーサーカーを取り出して自らに打ち込んだ。

・敵「うおおおおおおおおお!!!!」

敵は全員凶暴化した。

・ライト「まったく。厄介な物を取られたね、トリカ。」

・ライト「でもなんの問題もないよ。」

・ライト「"色相蕾咲しきそうらいしょう"真紅の指揮棒しんくのタクト

・トリカ「あっ、あれは!!!!」

ライトの手には真っ赤な指揮棒があった。

色相蕾咲しきそうらいしょう】自らの色技の理解を深め真髄を知った者のみがあつかえる奥義。色素濃度が以上に濃くなり色技を120%の力で扱うことができる。

・ライト「炎天渦えんてんか

ライトが指揮棒を振ると大きな炎の竜巻が巻き起こった。

その竜巻の熱風により敵は吹き飛ばされ気絶した。

ライトは敵を殺さない為にわざと色技を直撃させなかった。

・ライト「あれ?やりすぎちゃったかな!」

・ライト「さぁ!みんな捕らえて!」

・騎士団「行けー!1人残らず捕らえろー!!!」

敵はあっという間に騎士団に捕らえられた。

・トリカ「ありがとうございます。ライト様。」

・ライト「騎士団長として当たり前のことをしただけだよ。そんなことよりそっちの……」

ライトはアーリスを見て言った。

トリカ「アーリスさんです!今回私達を助けてくれました!」

・アルテミシア「早く!早く毒を抜くなの!!うっ。でももう色素が足りないなの。」

・ライト「へー。無色インビジブルか……」

ライトは考え事をしている様だ。

・ライト「君。これ使いなよ!」

ライトはアルテミシアに石を渡した。

・アルテミシア「よっ!陽炎石なの!!でもびっくりする暇はないなの!!使わしてもらうなの!!」

・アルテミシア「魔術 血中濃度操作ブラッド オペレーション

・ライト「(魔術…ね…)」

血中濃度操作ブラッド オペレーション】血液に溶けている薬の濃度を血中濃度と言い、薬を効くようにするには丁度いい濃度にする必要がある。血中濃度操作ブラッド オペレーションはこの濃度の範囲を無理やり操作する術である。

パキッ。

陽炎石は割れた。

アーリスの顔の斑点模様は消え、顔色が良くなった。

・アルテミシア「これで安心なの。もう大丈夫なの。力を貸してくれてありがとうなの。」

・ライト「お易いことさ。この国にいる人々を守ることは俺にとって義務だからね!」

・ライト「では。そろそろ行くね!あいつらには聞かないと行けない事がたくさんあるからね!!」

ピー!

ライトは指笛を吹いた。

パカッパカッ

ライトの指笛で白馬がやって来た。ライトは白馬に跨り

・ライト「君達とはまた何処かで会う気がするね。」

そう言うと騎士団を連れて帰って行った。

アーリスはまだ眠っている。

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